オンライン診療料が新設。現状では医療機関のメリットが少ないですね

第1部 初診・再診

2018年診療報酬改定に伴い個人的に超期待していたオンライン診療料も通則や疑義解釈がだいぶ出揃ってきました。

まず最初の感想としてはオンライン診療の適切な実施に関する指針が長すぎる!こんなの読むだけで疲れる。と言うことです。この指針が読みたい人は読んでみるといいですw

新設された項目なので色々と取り決めをしたかったのはわかるんですけどね。事務連絡も通知も多すぎなんですよね。

なので今日はそんな新設されたオンライン診療料について、僕なりの意見を書いておこうと思います。

オンライン診療料(月1回)70点について

厚労省によるとメリット多い!すごい!!みたいに書いてありますが、現状の医療機関で算定に乗り出すところは少ないんじゃないでしょうか。

ルールが多すぎで管理が大変な割に点数が少なすぎます。

また医療機関にとっては保険証の確認や金銭の受け渡しなどルールを新設しないといけないことが多すぎるんですよね。

いまだに保険証を月1回は提出してもらっているようなアナログな制度なのに、どうやって保険証の確認をするの?診療費はどうするの?領収書の発行は?処方箋の受け渡しは?なんてことが全然明確じゃないし、医療機関側の負担が大きすぎるんですよね。

読みたい人はどうぞ。厚労省によるオンライン診療料についてです。オンライン診療の適切な実施に関する指針

  1. 003 オンライン診療料(月1回)70点

1 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、継続的に対面による診察を行っている患者であって、別に厚生労働大臣が定めるものに対して、情報通信機器を用いた診察を行った場合に、患者1人につき月1回に限り算定する。ただし、連続する3月は算定できない。

2 区分番号A000に掲げる初診料、区分番号A001に掲げる再診料、区分番 号A002に掲げる外来診療料、区分番号C001に掲げる在宅患者訪問診療料 (Ⅰ)又は区分番号C001-2に掲げる在宅患者訪問診療料(Ⅱ)を算定する月は、別に算定できない。

高齢者のための制度のはずが高齢者にとっては難しい制度になっている

算定要件の中に「オンライン診療料は、対面診療の原則のもとで、対面診療と、リアルタイムでの画像を介したコミュニケーション(ビデオ通話)が可能な情報通信機器を活用した診察を組み合わせた診療計画を作成し、当該計画に基づいて計画的なオンライン診察を行った場合に、患者1人につき月1回に限り算定できる。」なんてありますが、スマホだって高齢者は難しいんですよね。

まだまだ受付でガラゲーを持っている高齢者は多いです。場合によっては携帯電話を持っていない人もいます。ぼくの親だってラインで通話しているときにビデオ通話に切り替えることができずに苦労しましたからね。

LINEのビデオ電話もスカイプもやったことない高齢者に対し、リアルタイムでの画像を介したコミュニケーション(ビデオ通話)が可能な情報通信機器を用意させることは相当難しいです。

オンライン診療料が算定可能な患者

オンライン診療料が算定可能な患者は、区分番号

  • 「B000」特定疾患療養管理料
  • 「B001」の「5」小児科療養指導料
  • 「B001」の「6」てんかん指導料
  • 「B0 01」の「7」難病外来指導管理料
  • 「B001」の「27」糖尿病透析予防指導管理料
  • 「B001-2-9」地域包括診療料
  • 「B001-2-10」認知症地域包括診療料
  • 「B001-3」生活習慣病管理料
  • 「C002」在宅時医学総合管理料
  • 「I016」精神科在宅患者支援管理料

これらの管理料を算定していることが条件となります。そのほかにも、期間の定めなどもあります。

どうせなら若者に向けた方向にして欲しかった

今回のオンライン診療料をしっかり算定できる医療機関ってそう多くないです。

離島や過疎地をメインで行っていれば可能かもしれませんが、訪問診療料と合わせて算定できないので2ヶ月に1回は定期的に訪問しているなどの患者さんに対し間の月はオンライン診療にしましょう。みたいな流れでしょうかね。

少なくともぼくの働いている医療機関では算定することはないでしょう。

そして勉強した結果思うことは「どうせなら若者に向けた方向にして欲しかった」ってことです。

初診OK、簡単な風邪の症状や、皮膚疾患(イボや痒み)、捻挫などの相談をオンライン診療で算定できるようにすれば、医療機関の待ち時間短縮になるかもしれません。

必要な処方箋があったらアプリやメールで発行完了。もしくは指定の薬局で自動で受け取れるように連携してあるとか、楽天やAmazonと連携して処方薬も即日配送。なんて感じの方が未来感があるでしょうに。

もちろん支払いはクレジットカードのみ。

まぁ厚労省としては、そんな軽傷はドラックストアに行って自分で対処してくれ。ってことなんでしょうけど。

本日のまとめ

散々議論してまとめた結果がイマイチだったのでぼくの心情は悲しいです。

議論に使われた時間と税金がもったいないし、誰も算定しないような点数は意味がないです。

地域包括ケアシステムとか働き方改革なんていうのであればもっと未来感のある施策が欲しかったですね。

他の医療機関がどのように算定して行くの動向を見守って行きたいと思います。

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