旧大口病院の事件が解決。セキュリティに不安な医療機関は多いですね。

大口病院事件 ニュースとか医療雑学

大口病院事件が連日ニュースになっていたのも忘れかけていた中とうとう犯人が捕まりました。とりあえずは一安心です。ぼくは医療機関で働いている身分なのでこの事件は目が離せませんでした。

この事件に対する「犯人が誰だ」とか「事件の原因究明」については様々なメディアから報道されてきました。しかし病院のセキュリティー問題についてはあまり書かれていませんでした。

病院に限らずどんな職業でも従業員の性善説が大前提になっています。従業員が金庫のお金を持って行くかもしれない。契約書の中身をバラしてしまうかもしれない。なんてことを考えていたら企業活動は停滞してしまいます。

程度の差はあるでしょうけど。従業員に対し性悪説でマニュアルを整備することはできないんじゃないかな。

大口病院事件の概要

長い事件だったのでまずは時系列をまとめておきます。

  • 2016年9月 2名の入院患者さんが中毒死が相次いで発覚
  • 2016年10月 7月から9月までに多くの不自然死があったことが発覚
  • 2016年12月 入院病棟の閉鎖
  • 2017年12月 横浜はじめ病院へ名称変更
  • 2018年2月 入院受入の再開
  • 2018年7月 犯人逮捕

約2年が経過して犯人逮捕までいたりました。

ぼくが医療機関で働くようになってから一番の事件だったかもしれません。

まず事件後の大口病院の対応について

ほんの
ほんの

事件後の大口病院は脇が甘かったですね。もったいない!!という印象でした。

事件発覚後、連日メディア記者が通い詰めていたので病院関係者も疲弊しながらの対応だったのでしょうけど、院長の説明会見はネット時代の拡散スピードを甘く見ていましたね。

公式サイトに事件発覚のお詫びは速やかに掲載するべきでした。

「すでにテレビ、新聞で報道されているとおり当院にて事件がありました。この件に関しては警察の調査中であり病院としては一刻も早い原因究明するべく捜査に全面協力する次第であります。また患者様におかれましても……。」みたいな、よくあるやつで良かったと思います。

なにも当事者からアナウンスがなかったのでネットではザワザワしていました。

特定医療法人財団 慈啓会 大口病院

特定医療法人財団 慈啓会

ぼくが大口病院で働いていたら絶対に総務やIT部門へ言いにいきます。もしかしたら大口病院の上層部が何もしない!という判断をしたのかもしれません。それならそれで上層部は能無しです。

だいたい医師が運営してる日本の医療機関の多くは経営能力やコンプライアンス感覚は非常に欠落しています。

大口病院に限らず病院ってセキュリティが甘い。

一部の報道で

上理事長は「点滴はいつでも使える状況にしておく必要がある。看護師は夜中のナースコールで病院中を駆け回っている。鍵をかけさえすれば犯罪を防止できるわけではない」と話す

毎日新聞

なんて書いてありました。

確かにぼくが働いている病院でも夜中の看護師のハードワークは過酷です。ここは詳しく書くとキリがありませんね。

病院だって看護師は増やしたいけど収入には限度がある。

病院ってどんなに頑張っても収益の上限は見えていますからね。診療報酬の限界。

加藤良夫・南山大法科大学院教授(医事法)は「無防備な部分がどうしてもできてしまう。犯罪を完全に止めることは難しいが、だからこそ、点滴の管理方法を見直すなど、できることから対策を立てていくしかない」と語る。

毎日新聞

入口にさえ防犯カメラがない病院って多いです。

施錠できる扉などがないステーションへの出入りは容易で、県警は点滴が投与されるまでの間にステーションで消毒液が混入された疑いが強いとみて調べているが、防犯カメラは設置されていなかった。

朝日新聞Digital

他の記事には入り口には1つだげ防犯カメラがあったが録画機能は無かったと書いてありました。録画機能が無い防犯カメラってなんでしょう。

でも、これくらい医療機関ってセキュリティに対する考え方が甘いです。

前職はセキュリティカードが基本でプライバシーマークも取得していました。机の上は書類や本が残って帰宅する事は絶対にありませんでした。

ぼくが働いている病院でもこの事件後に防犯カメラの増設をしました。それくらいインパクトのある事件だったのです。

大口病院の入院受け入れ開始。

なんだかんだありましたが、犯人の逮捕には至らず入院受入が開始しました。

日頃より横浜はじめ病院をご支援ご協力いただき厚く御礼申し上げます。
一昨年9月の事件以降、皆様には多大なるご迷惑をおかけしております。
さて、昨日、横浜市健康福祉局健康安全部医療安全課の現地確認を受け、 入院患者を受け入れていくことといたしました。
入院受入れのお問い合わせ等もいただいており、この先、入院相談をお受けし、 ご希望に添えるように進めてまいります。入院のご希望をいただき状況が整うよう であれば、数日程度のうちにも受入れをしたいと考えております。
入院受入れに向け、横浜市の指導も仰ぎながら、医療安全管理、医薬品管理、防犯等の 対策を整備してまいりました。地域の皆様が安心して当院での入院生活をお過ごしいただけるよう、 引き続き安全管理体制の強化に努めてまいります。
当院は、高齢化社会において必要とされる医療を提供するため全力を尽くす所存でございます。 今後も地域医療に役立つよう努力してまいりますので、ご支援、ご協力を賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げます。

横浜はじめ病院(旧大口病院)公式HP

2018年7月犯人逮捕

31歳元看護師を逮捕 殺人容疑で神奈川県警 毎日新聞

これで事件の真相解明につながって行くといいですね。実は裏幕がいた!なんて推理小説のような展開にならないといいです。

本当に単独犯で行ったのか。理由はなんなのか。徹底的に調べて欲しいです。

本日のまとめ。医療機関で働いている身分として

今回の事件は病院関係者なら誰でも実施できる可能性があります。

ぼくは事務なので直接患者さんの治療について関わることはありませんが、ちょっとしたことで大事件につながる可能性があるんだということを強く認識しました。

整理整頓を行い防いでもいいし、コミュニケーションを活発にして防いでもいいです。とにかくこのような事件は2度と起こしてはダメです。

いつもで加害者側になる可能性がある場所なんだということを意識して働いていきます。

県立小児医療センターの職員が診療報酬請求146件を忘れた件について。
ニュースサイトを循環していたら埼玉県にある県立小児医療センターの職員が診療報酬請求146件(請求漏れ2億5千万円、損失2900万円)をしていたとありました。 まぁ、金額は大きいしインパクトはありますね。一職員が損失2900万円も出すこ...