公立病院のほとんどは赤字?医師給与未払の問題と診療報酬改定。どう絡めてくるか。

診療報酬改定に向けて準備を進めている中で気になるニュースがありました。

医師の給与未払い問題赤字病院の増加です。

別々の問題としてニュースには取り上げられていますが、結果的には診療報酬改定につながる話でもあります。

また日本病院協会も「診療報酬等に関する定期調査」を発表してあります。この中に興味深い記述がありました。

今日はこの辺りの話を絡めてまとめてみたいと思います。

ほんの
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なるべく簡単に書くので詳しく知りたい人はそれぞれ調べてみてください。

「大学病院で診療の医師 給与未払い」が発生している

50大学病院、医師・歯科医師2191人の給与未払い:朝日新聞デジタル
 大学病院で診療をしていながら適切に給与が支払われていない医師、歯科医師が全国50病院に2191人いたと、文部科学省が28日発表した。研究しながら診療もする博士課程の大学院生も含まれ、診療は学位をとる…
医師812名が回答「大学病院で診療の医師 給与未払い」に関する調査
株式会社メンタルヘルステクノロジーズ~約7割の医師が深刻な問題と解答、一方で「慣例だから」と諦めの声も~“心の健康”を IT ソリューションで解決する株式会社メ…
ほんの
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要約すると

  • 大学病院で医師の給与未払いが発生している
  • 医師は当直のバイトで生計を維持している
  • その人数は2000人以上
  • 必要な雇用契約も結ばれていない場合もある

このあたりの問題については随分前から知られてはいましたが、文部科学省が正式にリリースしたことで大きな問題になっています。

ぼくはブラックジャックによろしくでこの辺りの闇に興味があったので調べた時期がありました。興味がある人は読んでみてください。

仕事をしているにも関わらず給料が発生しないのは大きな問題でありますが、医師の給与はとても高いです。ぼくたち平事務員とは違います。

この2000人以上に対して正しい賃金を支払う必要はありますが、果たして現状のままで本当に支払うことができるのでしょうか。

だって公立病院の大半は赤字ですし、大学病院もお金が不足しています。

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つまりお金がありません。

公立病院は隠れ赤字となっている。

公立病院、膨らむ「隠れ赤字」 税で穴埋め増える懸念
地方自治体が運営する公立病院の赤字拡大が止まらない。自治体の補填を除いた本業の赤字総額は2017年度に4782億円となり、12年度比で5割増えたことが日本経済新聞の調べでわかった。最終的な損失も膨らん
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ほんの
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要約すると

  • 地方自治体が運営する公立病院が赤字拡大している
  • 公立病院は給与費率が高い傾向にあるため
  • 地域には必要な最後の砦であるという主張

簡単に書いてしまえば公立病院は給料が高いから赤字になっているよ。だけど地方には公立病院が必要だから簡単に潰せないよ。税金で助けるべきだ。

みたいな流れです。

これに対して再編だとか。なんだとか。言い始めているわけです。

どっちも正しい意見なのでしょうが、個人的には赤字なのであれば給料は下げるべきです。必要以上の税金を投入してまで維持する必要性はぼくにはわかりません。

「診療報酬等に関する定期調査」も面白いですよ

https://www.hospital.or.jp/pdf/06_20190220_01.pdf

全病院平均で費用増が収益増を上回り赤字額は拡大していた。また、平成28年度、29年度の年度比較では、収益増が費用増を上回り、医業利益で改善はみられるが赤字が続き、経常利益では、公的病院等への補助金繰入れ等による医業外収益の確保により赤字額が大幅に減少した。増益病院の傾向をみると、医業費用では給与費の抑制や設備関係費の削減、設備投資の先送りによる短期的な経営回復とも考えられ、病院経営の厳しい状況が続いていると思われる。

ほんの
ほんの

要約すると

  • 全体で赤字額は拡大している
  • 補助金繰入れ等による医業外収益の確保により赤字額が減少
  • 増益病院も給与費、設備費の削減による短期的なもの
  • 病院経営の厳しい状況が現れている

それなりに多くの病院が赤字になっているとは考えていましたが予想よりもずっと多いです。

病院の主な収入源は診療報酬から支払われる保険収入ですので、厚労省の試算通りに運用すれば赤字になる可能性は低くなる事業形態のはずです。

それでも半分以上が赤字になるのは試算よりも給料などを支払いすぎているか診療報酬の低さが原因と考えるのが通常でしょう。

こうなってくると、ぼくが働いている病院は黒字経営で期末賞与までありました。それは経営陣がいろいろと頑張っているからなんでしょうね。感謝!!

問題なのは増収減益。たくさん働いているのに利益は少ない。

ハタラケドハタラケドワガクラシ…。

そうなんです。この定期調査を読み解くと病院全体では増収になっているんです。

つまり患者さんは増えている。検査や手術もたくさん行っている。だから増収。でも赤字。

経営の素人からみても良いとは言えない状態ですね。一生懸命仕事をしているのに利益が出ていないんですから。

病院経営については難しい部分もあるんでしょうけど診療報酬改定から間違っているのかもしれませんね。根本的に考えていく必要があります。

まぁ、そうなってくると税収も含めた政治的な話にもなるので簡単にはいきませんね。

本日のまとめ

結果的にはお金がありません。となります。

色々と難しい局面なのでしょうね。病院自体にお金がないのであれば医師に給料を支払うことはできません。

医師の働き方改革なんて言われていますが、お金という根本的なところを考えていかないと解決は難しいでしょう。

ヨーロッパみたいに医師のランクをはっきり給与で差をつける(働く医師にはちゃんとお金を支払う)方法もありますが日本では難しいでしょうね。

日本のお飾り医院長みたいな人もまだまだ多いです。

そうなってくると解決策としては、今いる人員で効率よくするしかありません。生産性の向上。不要な仕事の削減。余計な仕事をしている余裕はありません。

どこかのタイミングで良くなっていくのでしょうか。ぼくには良い未来は描けませんでした。

きっと頭の良い人たちがたくさんの時間を使って考えているんでしょう。

良い未来が来たときに輝けるよう日々あれこれやっていきます。

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