病院の離職率が凄まじい。
3月末の退職者数を新入職員で補充しきれない状態。マイナスからのスタートです。
病院の離職率が高い理由についてあれこれと考えているといくつかの問題に分けることができます。
自分自身も転職回数が5回以上と多いので退職する人の気持ちはそれなりにわかります。退職する理由は職場環境か人間関係になります。
んで、病院の職場環境も色々とあります。
- 医師を頂点とする歪なピラミット構造
- 昭和スタイルがまだまだ残っている
いくつかの会社に所属しましたが、病院は医師が頂点なんです。院長ではなくて医師。ここが通常の企業と大きく違うポイントです。
院長でもない普通の医師でも医局の意向があったり、特殊な手術ができたりなどなど場合によっては院長より権力のある普通の医師がおります。
コミュニティーが円滑に行かない。
また病院というのは高齢者が多い業種です。そしてお客さんは体調不良が多い。高齢者は「お客さは神様です」の時代を生きてきた人です。そしてお医者様も神様なのです。
それ以外のスタッフ、特に事務員には厳しい対応をする人が多いです。悲しいけどね。
病院はサービス業と言われて20年くらい経ちますが、言葉を選ばなければ「狂っている人」に対応するには割が合わない給料体系。
離職率が多くなる。
最近のサービス業はロボット化、IT化、DX化が進んでいます。ユニクロはカゴを入れればお会計が環境するし、ファミレスではタブレットで注文してロボットが配膳してお会計もできる。
車だってネットで買える時代。
それなのに病院では対面で受付をして現金会計をして電話で対応する。
これだけ人不足の時代に暖かい接遇が重要とされている価値観。
ちょっと勝てないですよね。
それでも厚労省が決定する診療報酬が収入を決定するシステムなので大きな決断するにもできない病院が多くあります。
カスタマーハラスメントに徹底的に対応すると決めました
事務長の仕事のひとつにクレーム対応があります。
病院側に問題のある場合は然るべき謝罪を行うだけなので以降の対策をすれば良いです。
問題なのは意味不明、支離滅裂、我儘、自己中、のようなクレームです。その人にとっては大事な問題で伝えるべき問題なのかもしれませんが、病院にとっては不要なクレームです。
ひとりのクレームで多くの患者さんに充てる時間がとられているし、ただ怒り狂っている人の話を聞いているのは疲れる。
毎週のようにカスタマーハラスメントと言えるような患者さんのクレーム対応をしていると多くのスタッフは心が病んで離職してしまいます。
患者さんからのクレームであっても一定を超えたものがカスハラと認定します。どのような場合であったら警察対応と院内で統一したルールを設けました。
人不足の時代に対応するのはコストに見合わない。そんな人はもう来院しなくて良い。
もう一つは受付業務の自動化。これも医療DX
いまは再来受付機と精算機を導入しています。
それでも午前中のピーク時の受付は人が多く混乱状態になります。
ファミレスのように診察以外は人が介入しないシステムを考えました。医事課も総務課も本来の仕事を行えるように設計しなくてはいけません。
どこまで自動化できるかは病院毎に違うのでしょうか、同じことを同じようにしていては時代に取り残されます。
10人の職員で行っていた業務を今後は5人で行う必要があります。同じようにやっていては無理ゲーでしょう。みんなが残業して2倍の生産性を出し続けることはできません。
人員不足が当たり前の時代に仕事ができるようになる
知識労働者の仕事は意思決定をして利益を発生させることです。
どれだけ質の高いアウトプットができるのかだけ。
さぁ、昭和の古い価値観の時代は終わった。もう今までのスタイルは維持できない。新しい令和の価値観で仕事をしていきましょう。
楽しいですね。