病院外来の待ち時間対策を考えてみた

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整形外科の医師から患者数が多くて困っていると話があった。

医師にしてみれば患者数が多いのは人気の現れであり光栄なことですが、キャパを超えた待ち人数は患者満足度の観点からも大きな問題にもなります。

事務長という立場上、病院の問題に対して耳を傾ける必要があるので詳しく話を聞いてみました。

当院の整形外科に限らず多くの病院では待ち時間は大きな問題です。予約制の病院であったも長時間待たされることもある。予約制とは?と言った具合。

そんな話を書いてみます。

特に正解がある訳ではありません。自分の思考回路を整理するために書いてみます。

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患者目線。待ち時間はストレスである。

病院に受診時に患者さんは何らかの疾患があります。

よくあるパターンが、外来で待つ→診察3分→会計で待つ→不満爆発というパターン。医事課で受付をしている時には多くの理不尽なクレームを受けました。

1時間待って5分の診察で30分の会計待ち。場合によっては処方待ちで30分追加なんてパターンも多々あります。

自分が患者側になったときに感じた不満はみんなも感じている。

診察時間短縮を目標にすることは本末転倒である

ストレスが大きな問題なのでストレスが発生しない方法を考える必要があります。

医師の言う通り完全予約制は解決策の一つになりますが、総務としては売上の問題もあります。削減した患者数を補うだけの検査や手術につながる可能性がどのくらいあるのか。

そもそも予約制にしたところで1時間に何人枠が適正なのか判断が難しい。完全予約制して待ち時間が減少しなかったなんて可能性もあります。

売上も下がり、患者満足度も下がっては意味がないですからね。

待ち時間の削減ができないなら待ち時間がストレスにならないようにしたい

素人でも考えられる方法はいくつかあります。

  • 漫画や雑誌を置いておく
  • Wi-Fi環境を整える
  • 待ち時間対策のシステムを導入する
  • カフェスペースを用意する
  • エンタメ(マッサージ、ゲーム、カラオケ)を用意する

などなど。

患者さんの中には体調不調者以外にも生活習慣病的な理由で受診してくる人もおります。

病院といっても小規模なクリニックから病院外来までありますので一概には言えませんが、どの方法もメリットデメリットがあります。

ららぽーとやイオンモールに併設しているクリニックはその点では有利になります。雨にも強く、駐車場にも強く、エンタメにも強い。食事もできる。

順番になったらメールやLINEや連絡をします。が簡単に通用する。

費用がかからず即日できる方法を開始しました。

ぼくが働いている病院では待ち人数を表示するシステムは導入されておりますが、待ち人数だけではどのくらい待つのか不明です。

患者さんによりますが、医師の一人あたりの診察時間はおおむね予想できます。平均5分の医師もいれば15分の医師もいます。

これらを使って待ち人数に加えて概算の待ち時間を周知できるようにしました。1時間待ちであれば車で過ごしたい人もおります。

また順番の3人前になったら連絡をする仕組みを導入しました。院内(敷地内周辺)で待つことなど細かいルールはあります。

看護師の手間が増えましたが、概算の時間がわかり順番になったら読んでもらえるので待合室で余計な質問をされる割合も減りました。

本日のまとめ

患者数(売上)と患者満足度(リピーター)はどちらも重要になります。

著明な医師であれば何時間でも待つ患者もおりますが当院の医師は違います。

病院の売上は診療報酬で決定されるので必要以上の投資は難しいです。待ち時間をゼロにできるくらい医師や看護師を配置しても赤字になるだけです。そんなスペースもありません。

同様にシステムを導入しても宝の持ち腐れになる可能性もあります。

難しい問題ですが、現状の待ち時間と人数を把握して少しでも改善できるように日々小さな実験を行なっていきます。