病院経営の基本。稼働額に注目。ベッド数×日当円を因数分解。

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売上から経費を差し引いたものが利益。この利益がプラスであれば黒字。マイナスであれば赤字です。

具体例を出しましょう。

黒字:100万円(売上)ー80万円(経費)=20万円(利益)

赤字:100万円(売上)ー120万円(経費)=▲20万円(利益)

病院売上が100万円増加しても経費が100万円以上であれば利益は残りません。

このように利益を出そうと思ったら売上を上げて経費を下げる必要があります。

今日は売上を因数分解。売上を細くすることで見えてくるものについて書いてみたいと思います。

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病院の稼働額。売上はベッド数×日当円で計算できる

稼働額(売上)を因数分解してみましょう。

病院の稼働額は入院と外来に分けることができます。

入院の稼働額はフロア別、診療科別、医師別などに分けることができます。

フロアの稼働額はベッド数、日当円に分けることができます。

ベッド数は外来、救急、紹介、在院日数などに分けることができます。

日当円は、手術、投薬、リハ、室料などに分けることができます。

このように細くすることで稼働額の原因を追求することができます

黒字・赤字の原因はなに?稼働額の理由を考えるのが総務の仕事

病院には年次事業計画を作成しています。昨年実績や医師配置などからどのくらいの稼働になるのか。そして最終的には黒字になる計画。

そもそもの事業計画がふわふわゆるゆるの場合もある。(病院は特に多い)

当月の稼働額は100万円の目標に対し120万円でした。やったー!!で終わってはいけません。目標より20万円多かった理由はなぜかを考える必要があります。

入院か外来。急性期か回復期。手術かリハビリ。ベッドか日当円。救急か紹介。などなど理由を深掘りしていきます。

全体で20万の内訳が入院でプラス30万円。外来でマイナス10万円の可能性もあります。

よかった所は伸ばしていく。悪かった所は問題解決をする。

これを毎月の繰り返していきます。

一番小さい単位まで落とし込む。どこまでも深掘りする

手術の稼働額が低かった場合で考えてみましょう。

手術数が少なかったのか、単価が低かったのか。

手術数が少ないのは患者不足かスタッフ不足。患者不足の原因は?紹介が少ない?なんで紹介数が減少している?広報不足?医師の実力?どこに広報するべきか。単価が低いのは患者理由か医師理由。対象者が不足している理由。レセプトの問題。医師の手術手技の可能性。

などなどいくらでも細かく分けることができます。

ここをどれだけ細かく分析できるかで病院経営の安定度が変わってきます。

スタッフ不足の原因は労働環境や待遇問題で入っても退職してしまうのか、応募がないのか。退職の根源を潰す必要がありますね。

病院に混在する問題の多くは因数分解することで原因がわかる

ぼくが何人か尊敬する事務長は総じて因数分解がうまく、よく考えています。事務長として躓きそうになり相談すると本当の問題点が洗い出しされてスッキリします。

病院経営における稼働額の観点で書いてみました。

なんにせよ。しっかりと行動してしっかりと検証していくことが大事ですね。