こんにちわ。医事ラボのほんのです。
人材不足に悩まされている事務長は多いです。
ぼくの働いている施設では人数は充足しており勤続年数も多いスタッフが揃っているので残業なども少ない稀有な施設となっています。ありがたい。
そんな人員不足を解決する助けになってくれるのが人材紹介会社です。転職時に自分でも利用したことがある人もいるのではないでしょうか。
この人材紹介会社で「転職お祝い金」などの名目で紹介会社から転職者にお金が支払われる行為が横行しており問題視されていました。
半年毎に転職してお祝い金をもらう人がいるのです。
この問題について厚労省がメスを入れてきたので書いておきます。
人材紹介会社と紹介手数料の仕組みについて
医療介護業界だけではなく「転職エージェント」などで検索すると多くの紹介会社が出てきます。多くの業界で人材紹介会社を利用しています。
採用したい施設側のメリットは、採用までの費用が0円で求人にマッチした人を紹介してくれることです。ぼくも昨年ケアマネの採用に紹介会社にお願いをしました。
転職者は、ハローワークやインディードなどに登録したり自分で検索しなくても人材紹介会社が求人を紹介してくれることです。もちろん無料です。
人材紹介会社は転職決定後に想定年収の3割程度を成果報酬として受け取ります。
年収300万から400万の一般職であっても100万円程度の支払いが必要になります。マイナビやリクナビに数十万円よりは費用対効果があると考える場合もあります。
転職エージェントによるお祝い金は禁止となっている。表向きは。
人材紹介会社にしてみれば半年単位で転職してくれる人がいれば半年毎に100万円が入ります。これが専門職などで高年収であれば金額も高くなります。
また、転職を助長するような発信をする人がいるのも事実です。
下記は「転職エージェント お祝い金」で検索したものです。お金もらおうと書いてあります。
資本主義社会なので営業マンとしては何回も転職してもらうように仕向けるのは当然です。
厚労省が実態調査をすると言うけれど根本的な解決にならないと思う
こうした背景をもとに厚労省が実態調査を行い是正するとあります。
こうした行為が是正され正しい人材紹介会社が残ればいいと思います。しかし人材ビジネスは儲かるのでルールを作ったところで次の稼ぎポイントが出てくるだけです。
営業電話に辟易しながら今日も仕事をするのです。
ケアマネ採用に人材紹介会社に依頼したら同じ人の紹介を3社からいただいた
人材紹介会社の営業は「その人にあった適切な職場を紹介してその人らしく働けるようにする」みたいな夢物語ではなく目の前の求職者を「お金」と見ています。
自分の紹介した会社に転職すればどこでもいい。できれば年収が高いところで。みたいな感じです。その人が転職後にどうなろうと関係ない。むしろ再利用されるのはラッキーとなります。
リクルートやマイナビの人が転職するときにサイトやエージェントを使用しないのは有名でしょう。ぼくも自分の転職時に営業のやる気について思考しました。
昨年ケアマネ募集しているときに同じ人を何回も紹介されました。
この人は本人希望で当法人をNGとしている方でしたので紹介されても採用できるはずがありません。本人NGですからね。
最後の方は「○○さんですよね。本人に確認しましたか?本人NGですよ」と教えてあげるくらいになりました。
本日のまとめ
賃金アップをしてもこの問題は解決しないと思っています。
300万円台の年収であることよりも劣悪な労働環境が問題ですからね。
ぼくの働いている施設では介護職員の平均年収は400万円程度ですが離職率はとても低いです。残業なし。休み月11日(年間120日以上+有給休暇)としています。
介護報酬の問題点は多々ありますが要介護者に介護を提供するのが目的ならば現在の施策から方向転換が必要です。
大規模事業所や大規模法人の優遇は避けるべきですが、ヒトモノカネ全てが不足している小規模事業所にこの無駄金が流れているのは由々しき問題でしょう。
小規模事業所の運営は本当に厳しい。
厚労省が調査を行いどのような結果となるのかわかりませんが、介護施設の安定化に向けたルールとなれば良いですね。