社会保障審議会介護給付費分科会が9月27日に開催されました。第225回です。この中で時期報酬改定の議論がされました。
医療事務時代の診療報酬改定。現在の介護事務で介護報酬改定。10年以上にわたり似たような制度の中で働いています。
今回はこの中身について書いてみたいと思います。
簡単に書くと「報酬アップお願い」をしている
名簿を確認すると各協会や団体のトップが出席しておりました。多くの資料が提出されておりましたが簡単に書くと「報酬アップよろしく」となります。
介護報酬には特養や老健などの大型施設から訪問介護などの小規模施設まで多岐にわたります。昨今の値上げに伴い苦しい台所事情が続いています。
県や国からの補助金で乗り切っている所も多いでしょう。
みんな自分の施設を守りたいんだ。
以下は厚労省のホームページ(第225回社会保障審議会介護給付費分科会(web会議)資料)
介護報酬アップが施設の利益アップとは限らない
多くの教会や団体が大変だから介護報酬をアップしてくれ!!と書いていました。
介護報酬をアップしてほしい理由は施設の利益をアップするためです。
しかし、厚労省はお役所仕事が大好きなので介護報酬アップ=算定が難しい加算=人件費増というパターンが多々あります。
介護報酬に限らず診療報酬も同じパターンです。最近の労働人口の減少を考えると人員を揃えて報酬を与える方法は難しくなってきます。
行った行為に対して報酬を支払う構図は理解できますし、それ以外の解決策がある訳ではありません。しかし急性期の7対1など人に対する報酬を続けるのは無理があるよね。
介護の人員基準を3対1から4対1にするなどそれだけで施設運営が楽になりますからね。
制度開始から増え続けている加算を整理するよう意見があった。
診療報酬でも似たような議論があります。
レセプトを作成するのが本当に難しく大変であるのは疑いようのない事実です。
多くの病院の医事課は残業時間が長い傾向にあります。この残業時間を削減できるだけで施設の利益はアップしていきます。(経費の削減)
介護報酬も同様で改定のたびに加算が新設されており複雑化の一途を辿っております。
介護士に対する処遇改善の加算だけでも3種類もあります。これは加算を取得する事務作業だけでも大変です。
介護報酬のサービスコードは2万1884あり、制度開始時の1760から12・5倍になった。加算の種類も、例えば特別養護老人ホームは8種類から65種類に、通所介護は5種類から31種類に増えた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/df0f10674d21c1bbfd251548889e4a76055fbe53
本日のまとめ
厚労省などの報酬決定に携わる方々の苦労は想像を絶するものでしょうが、ぼくの現在の立場は介護施設の事務員です。
報酬アップは目玉施策になりますが、報酬アップのために多大な人員や労力を必要とするのは辞めてほしい。
算定率が1%未満となっている誰得の加算もあります。診療報酬も同様ですね。増やすことは簡単なので減らす議論も進めていただきたい。
個人的には報酬アップよりも算定難易度を下げてもらう方がありがたい。質の確保的なことを言うのでしょうが昨今の人不足。採用するだけでも大変。
思った通りに進まないでしょうがあと2ヶ月でおおよそ決定します。楽しみですね。