新年最初の事務長会議がありました。新年の抱負などよくある内容でしたが、終了後に上司から呼び出しがありました。嫌な予感。
内容は「事務局長(上司の上司)から伝達だ。通所リハビリテーションの稼働回復に向けて施策を考えるように」と言われました。
サラッとね。
通所リハビリテーションは当法人が抱える問題のひとつ。そのような大きな問題を末端職員に命じるなど、なんて器の大きな法人なのでしょう。
今日は通所リハビリテーションの稼働回復に向けて現状分析をしてみたいと思います。
通所リハビリテーションは介護サービスの中でも伸び悩んでいる
個別の事例は書けませんが当法人に限らず通所リハビリテーションは全体的に稼働が低迷しております。
以下、厚労省の資料になります。
令和1年の60万人から減少傾向となっております。令和4年で57万人です。高齢者(要介護)は増加しているので減少する理由があるはずです。
利用人数が減少しているので経営状況も悪化している
市場全体が悪化している指標として厚労省が提出している経営状況があります。
通所リハビリテーションはもともと高収益事業ではありませんでしたが下記図の通り年々収益が悪化しております。
代わりに伸びているのは訪問サービスです。
コロナの影響なのか全体的な問題なのかわかりませんが、通所リハビリテーションとデイサービスはともに現状傾向にあります。
しかしながら訪問介護、訪問リハビリ、訪問看護は増加傾向になります。
通所リハが低迷している理由は面倒臭いからである
以前ブログにも書きましたが通所リハは面倒臭いのです。
居宅のケアマネ視点では相談したり意見書を用意する手間があります。
施設視点では利益薄なのに計画書作成などがあります。
利用者視点では1日という長時間施設に通いたくない。デイサービスより高い。
「三方よし」が商売の基本なのに現状では「三方悪し」となっております。
厚労省の資料は大変立派であるがクソである
本ブログには厚労省の資料を引用しています。
内容はとても参考になるし事実なのでしょう。しかし、頭の良い人が考えてまとめたクソみたいな資料であると言わざるを得ません。
実際の現場でどのようなことが起こっているのか乖離があります。本当に大事なのは居宅のケアマネの手間を軽減することです。
ぼくが地域の居宅50ヶ所に営業を行いました。そこで多くの居宅ケアマネと話をさせてもらいました。そこで出てきた問題点がほとんど入っていませんでした。
確認した資料は立派で作り込みもされていますが現場の本当の意見は反映されていません。
ここに書かれている改善案が実現しても通所リハビリテーションが回復するとは思えません。
当法人の通所リハ稼働を回復させるために行うこと
ここまでの話を整理します。
- 偉い人から通所リハの稼働回復を任命される
- 通所リハの現状は全体的に低迷している(利用者数も利益率も)
- 介護者数は増加しており訪問サービスは伸びている
- 通所リハは面倒臭い。三方悪しの状態とも言える
- 厚労省の資料は大変立派であるがクソである
この状態で何ができるのでしょうか。
ぼくにできるのは施設単位。法人単位まで。厚労省の資料に書いてるような大きな動きには関与できません。
介護報酬改定の動向には当然注力していくのですが、現場単位でできる小さなことをコツコツと解決していく必要があります。
各施設で稼働が上がらない理由は何か。介護人員の問題もあるし、施設のハード面の問題もあります。地域がら人口動態などの問題もあります。
法人内で権力もないので大局を動かすことはできません。地道にコツコツと一歩づつ進んでいくしかありません。
医療法人の偉い人が任命してきたので特命事項として行動していきます。2024年の目標が一つ増えましたが結果が出るようにがんばります。
参考