マレット指(マレットフィンガー)は審査機関に嫌われているのでしょうか?
なぜかレセプトの査定や返戻が多いです。
返戻になると詳記・手術記録・手術後レントゲン画像を求められます。
とある月にはマレット指の手術を算定したレセプトの査定が3件ありました。1,000点超える査定は目立つから嫌なんですよね。上司に報告と説明が必要になります。
返戻なので再請求が可能ですが病院としては入金されるまでの時間が伸びてしまいます。入金が遅れるのは会計上いいことはありません。返戻数の増加もうれしくないです。
外来で手術の返戻があると点数が大きいので目立ちます。会議で突っ込まれるポイントを作る必要はありません。
なので、マレット指に対する手術には最初から詳記とオペ記録とオペ後X-Pを添付することにしました。
今日はそんな病名マレット指について書いておきます。
本日のざっくりとした要点。
- マレット指手術の査定や返戻が急増している
- 査定返戻を防ぐために事前に症状詳記をする
- マレット指に対する手術一覧
- レントゲン記録の出力は放射線科に嫌な顔される
それではいってみましょう!!
査定や返戻で不明点があれば社会保険支払基金に問い合わせ。
マレットフィンガーの査定では特別なことはしいなく、先月も同じように算定しています。毎月数件は実施される手術です。レセプト請求方法を変更したわけでもありません。
なので、社会保険支払基金に問い合わせの電話です。
「何がいけないんすか?先月と何が違うんですか?説明を求む!」
「事務員の私が思うに不備はありません。わかりかねますのでドクターに確認し折り返しでお願いします。」
‥‥数日後
「確認しました。マレットでは手術しないこともあります。本当に手術が必要な症状だったのか確認したいとの事です。」
「つまり、うちの病院が不正をしていると疑っているという事ですか?」
「いやいや、そうゆう事ではありません。あくまで確認です。」
‥‥
社会保険支払基金は「なぜ」を省略できる。急な医学的判断による査定は本当に困る。
なぜ、審査期間(国保連合や社会保険支払基金)は返戻や査定の理由を明確にしないんでしょうかね?ざっくりとしている説明しかないですからね。
医療事務未経験からスタートした異業種から転職してきたぼくには理解できません。査定する時に理由を記載すれば良いのに…。病名なしなどはもちろんわかりますけど。
理由がわからないから病院側は電話して問い合わせして回答を待つという昭和なスタイルのままです。
今回も「マレット指に対する手術に対して詳記・手術記録・レントゲン画像の提出をお願いします」と書いてあるだけです。「なぜ?」の部分が抜けています。
査定や返戻が急増している。マレット指に対する手術一覧
今までと同じようにやっていた手術で同じように請求しているにもかかわらず査定や返戻が急増しました。もちろん理由を聞いても要領を得ません。
なのでマレット指に対する手術はすべて詳記をつけました。マレット指で手術をする病院の宿命なんですかね?地域のクリニックからも紹介が多くなってきているので手術数も多いです。
月間のマレット指に関する外来手術だけで5件以上ありました。入院では査定も返戻もありません。もう全員入院で手術すればいいか…。
紙カルテの病院なのでカルテから手術記録をコピーして放射線科に手術後レントゲン画像の出力を依頼して医師に症状詳記を依頼しました。
【マレット指に対する手術一覧】
ぼくの働いている病院では以下の術式で算定しています。(Kコード順)
- K037 腱縫合術
- K045 骨折経皮的鋼線刺入固定術
- K046 骨折観血的手術
どれも同じくらいの割合です。
本日のまとめ。放射線科に嫌な顔される。
一度に大量の依頼をしたので(しかも急に)とっても嫌な顔されました。10日までにレセプト請求ですからね。今回だけ!よろしく!!と無理言って出力してもらいました。
次月分からは計画的に依頼をするしかありませんね。
放射線科システムと医事会計システムがリンクしていないのでレントゲン画像の出力だけでもめんどくせぇです。電子カルテですべてがつながっていたらいいんですけどね。
放射線科も基本はデータ管理なので紙出力はめんどくせぇらしいです。
これで返戻が減少すればいいですねぇ。