重度褥瘡処置のレセプト病名。ステージとDESIGNの違いは?

J第9部 処置

入院患者さんの中には褥瘡(床ずれ)の処置が必要な患者さんも多いですよね。高齢化社会ですからね。どうしても褥瘡は避けられません。

そして医療事務として褥瘡の算定は意外と難しいです。褥瘡に対する処置をしても算定できないこともあります。

なので今日は重度褥瘡処置について勉強しましたので書いておきたいと思います。

J001-4重度褥瘡処置(1日につき)について

重度褥瘡処置については診療点数早見表を確認しておきましょう。

J001-4 重度褥瘡処置(1日につき)

1 100平方センチメートル未満 90点
2 100平方センチメートル以上500平方センチメートル未満 98点

まず、100平方センチメートルって10センチ×10センチです。

結構大きいですよね。基本的には1の100平方センチメートル未満が多くなります。そして注釈も読んでおきましょう

1 重度の褥瘡処置を必要とする患者に対して、初回の処置を行った日から起算して2月を経過するまでに行われた場合に限り算定し、それ以降に行う当該処置については、区分番号J000に掲げる創傷処置の例により算定する。

2 1については、入院中の患者以外の患者及び手術後の患者(入院中の患者に限る。)についてのみ算定する。ただし、手術後の患者(入院中の患者に限る。)については手術日から起算して14日を限度として算定する。

通知

(1) 皮下組織に至る褥瘡(筋肉、骨等に至る褥瘡を含む。)(DESIGN-R分類D3、D 4及びD5)に対して褥瘡処置を行った場合に算定する。

(2) 重度褥瘡処置を算定する場合は、創傷処置、爪甲除去(麻酔を要しないもの)及び穿刺排 膿後薬液注入は併せて算定できない。

ここで書いてあるポイントとしては

  • 初回から2ヶ月は算定可能
  • 1(100平方センチメートル未満)については、入院中の患者以外の患者及び手術後の患者に算定する。(手術後の患者は14日が限度)
  • 皮下組織に至る褥瘡に対して褥瘡処置を行った場合に算定できる(筋肉、骨等に至る褥瘡を含む。)(DESIGN-R分類D3、D 4及びD5)

ってことになります。

入院で算定するための褥瘡処置について

これらをまとめると手術をしていない患者さんが入院で重度褥瘡処置を算定するためには以下の条件が必要になります。

  • 100平方センチメートル以上の大きさであること。2の98点以上
  • 皮下組織に至る褥瘡(DESIGN-R分類D3、D 4及びD5)

ここで僕が疑問に思ったことは

ほんの
ほんの

DESIGN-R分類ってなによ?

ってこと。

診療点数早見表にサクッと書いてありますがDESIGN-R分類について詳細はどこにも書いてありません。不親切!!

ということでDESIGN-R分類について調べてみました。

これは日本褥瘡学会が定めた指標だそうです。

日本褥瘡学会

DESIGNは治癒過程を評価するためのツールとし,受傷から悪化する急性期には使用しないことをとりあえずの原則とした。急性期は病態の変化が多岐にわたり,この時期の評価を含めると複雑となり1つのスケールとしてまとめるのは困難と判断されたためである。

よくわかるような・・・

日本褥瘡学会では,褥瘡経過を評価するだけではなく,深さ以外の6項目からその重症度も予測できるDESIGN-R褥瘡経過評価用を2008年に公表した。

DESIGN-Rでは

d(もしくはD)◯- e (もしくはE)◯ s (もしくはS)◯ i (もしくはI)◯ g (もしくはg)◯ n (もしくはN)◯ p (もしくはP)◯:◯◯(点)」と表記する。

また,「D」と「ESIGNP」の間に「-(ハイフン)」を入れることで,2002年版DESIGN®褥瘡経過評価用との区別化を図っている(詳細は褥瘡会誌第10巻4号に記載)

やっぱりわかりませんwww

この指標を使って確認する場合は「深さD3以上」と「大きさS15」と覚えておきましょう。これに該当するようだったら重度褥瘡処置が算定できます。

レセプト病名はどうする?

もう一つ悩んだのがレセプト病名についてです。

重度褥瘡処置を算定するには病名は「褥瘡」よりも「重度褥瘡」みたいな普通の褥瘡じゃないんだよ!って審査機関に知ってもらう必要があります。

しかし病名コードを確認すると重度褥瘡なんてありません。困った!

診療報酬情報提供サービス

修飾語で重度って使う手もありますけどね。でもそれ以上に気になったのは褥瘡ステージ3です。

診療点数早見表にはDESIGN-R分類なのに病名マスタにはステージなんですから。困った!

ステージとDESIGNについて

これはこちらのサイトに書いてありました。助かった!結論は「褥瘡ステージ3」と「DESIGN-R分類のD3」は同じって事です。

(旧版)褥瘡予防・管理ガイドライン | Mindsガイドラインライブラリ

なので標準病名マスタを使用して重度褥瘡処置を算定する時は褥瘡ステージ3を入力しておけばOKとなります。

入院は普段の外来とは違った算定が多いので勉強する事が多くなりますね。頑張ります。

本日のまとめ

重度褥瘡という病名は病名コードには登録がありませんのでレセプトオンラインで考えるのであれば褥瘡ステージ3(請求コード:8849032)を使用した方がいいのかもしれません。

少なくともぼくの働いていう病院ではそうしています。

またレセプトの注意事項としては以下の通りです。

初回算定日を入力しておく
病名は褥瘡ステージ3

医療事務として勝手にステージを判断することはNGです。どのレベルの褥瘡なのかわからないときは必ず確認をしてから算定を行いましょう。

絆創膏固定術を両足には算定できません。必要病名は?レセプトの注意事項について
絆創膏固定術を両足に実施した患者さんがいました。両足に絆創膏固定術?あまり前例がないので整形外科の医師や看護師に確認をしました。病名も両足捻挫だそうです。どうしたら同時に両足捻挫をするのかわかりませんが事実だそうです。ここで問題になるのは絆創膏固定術を両足に算定していいか?です。両足の捻...