医療事務を仕事にするという事。採用活動を行ったまとめ。

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長いこと採用担当をしています。7年くらいになるのでそれなりに多くの就職希望者と面接を行なってきました。

今日は、多くの医療従事者と面接をする中で感じたポイントをまとめておきます。

医療事務の採用はたくさん行ってきました。

現在の職場は比較的ホワイトなので入退職は多くありませんので採用面接の回数は減りましたが看護師やリハビリ職の採用も行っています。

看護師やリハビリ、介護士などの面接まで行うとは思ってもいませんでした。医療事務の採用面接でいろいろと感じました。そして考えさせられました。

どうして医療事務に転職したいの?なんで医療事務なの?

医療事務の採用担当としてたくさんの疑問点や課題が発見できました。

なので、医療事務の採用活動に対するぼくなりのまとめを書いておきたいと思います。

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医療事務の採用活動は年々難しくなっている。人手不足。いい人材は取り合いになる。

以前の医療事務の採用については知りません。

上司から話を聞くと看護師や介護士の採用は以前から難しいが最近は医療事務など他職種も難しくなっているそうです。

ほんの
ほんの

少子高齢化の波が徐々に押し寄せてくる予感ですね。

具体的には

  • 経験者が集まらないので未経験歓迎とする
  • 未経験応募者は質が低くなる
  • アルバイトやパートの採用も開始する
  • だけど希望(待遇)は高い

こんな感じです。

ひとつひとつ説明していきます。

経験者が集まらないから「未経験歓迎」は正義なのか。入職後にツライ可能性もあります。

最初に求人を出す時は「要経験者」からスタートします。できることなら教育にかかる時間は少ない方がいいですからね。

でも、条件を厳しくすると応募が少ない。

条件としては医療事務経験3年以上。急性期のレセプト点検が可能。など。

若い人だと医療事務経験ありと言っても受付がメインだったり、先輩のレセプト点検補助をやっていました。みたいな人が多くなります。

病院としては勤続10年のベテランの穴を埋めてくれるような人を希望していたので、一致しませんでした。

ほんの
ほんの

そもそも勤続10年の人が辞めていく環境と理由を把握する必要があると思う。

人が集まらない。補充されない。ピンチ!!となり未経験歓迎に切り替えて求人を掲載しました。

未経験での応募者は質が低くなる。未経験の人に多くを期待するのは難しいでしょう。

未経験歓迎に変更すれば応募が増える!!採用できる!!と考えていましたが応募数は伸びませんでした。

ほんの
ほんの

これには僕なりの結論があります。

そもそも未経験で新しい仕事をしたいと考える人にとって「医療事務は魅力的ではない」んですよね。医療事務給与は高いとは言えません。休みも不定期だったりします。

未経験ならなおさら。

あえて医療事務として働きたいメリットがとても少ない。

正社員の募集でも他業種他職種と比較すると見劣りします。未経験ならではの考え方です。多くの応募者は他業種も並行して転職活動していました。

面接していても「正社員の求人だったから応募しました。医療事務は第一希望じゃありません。」的な人が多かったです。

最終手段。アルバイトやパートの採用で不測人員を補充するという荒技を行う。

経験者採用を諦めて未経験採用も不発だったので最後手段としてパートアルバイトの応募も開始しました。

扶養内で働きたい主婦がターゲットです。しかし同じように空振りでした。応募が少なかったです。

ほんの
ほんの

これも僕なりに結論が出ています。

これはね医療事務時給1000円では駅ビルやショッピングモールの時給には手が出ません。事務の求人も結構ある。

しかも高待遇!ビックリ!!もちろん最低賃金に近い求人も多いですが1300円以上の求人探せばあります。

主婦からも未経験で医療事務を選択するメリットは多くない。

という結論です。

多数のアルバイトでまわしている職場ではないので急な欠勤には対応が難しいですからね。

だけど希望(待遇)は高い。医療事務の採用活動は近隣の病院やクリニックと競合しているだけじゃダメですね。

医療事務経験者は医療事務の相場を知っているので問題はないですが、未経験は全業種・全職種が比較対象になるので希望は高くなります

僕が働いている病院は自慢できるような手厚い福利厚生があるわけでもないですし、ベンチャー企業のように熱くなれるようなものもありません。

すると勝負所は待遇になりますがこれは他業種に負けています。未経験の医療事務に時給1500円や月収25万円を出せる病院は多くないでしょう。

ほんの
ほんの

そもそも経験者でもこの待遇に届いていない人もたくさんいます。難しくなってきますね。

優秀な人材を確保するためにこれからいろいろと考えていかなくてはいけません。高齢者が増えていく中で優秀な労働者は引く手あまたです。どこの会社も欲しいです。

近隣の病院やクリニックだけが比較対象じゃないってことを実感した採用活動でした。

本日のまとめ。今後の医療事務の採用はどうする?

病院の正社員は待遇でアピールするのは難しいです。診療報酬を考えれば医療事務の人件費を向上する目途はありません。

病院によっては残業も多いです。4勤2休で当直ありみたいな病院も多いです。夜勤ならまだいいのか?っていう問題でもないですね。

採用時に入り口でアピールすることは難しいでしょう。待遇面で他業種を上回ることは不可能です。経営者はそれだけのお金があるなら医師や看護師を採用するでしょう。

地元の人であれば、あの病院か。なら働いてもな。みたいなことはあるかもしれませんが採用として考えるのであれば限界があります。

ほんの
ほんの

そうなると答えは出ていますね!

今いる人を辞めさせないで長く働いてもらうしかないんです。待遇面で勝負できなくても現在いる職員の従業員満足度を向上させる方法はいくらでもあります。

長くなりましたが、僕の採用活動を行って考えついたまとめです。

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