新しく入職したスタッフの計算入力をチェックしていたら「J001熱傷処置の算定」で混乱していました。
熱傷処置の算定するために多くのルールがあります。難しいですよね!!
ぼくも医療事務に転職した当初はよく理解していませんでした。
そうなんです。
最初に答えを書いておくと、J001熱傷処置1(100平方センチメートル未満 135点)を算定するには第2度熱傷以上からとなります。
これが今日の結論。
今日はJ001熱傷処置の算定方法や注意事項について勉強をしたのでもう少し詳しくまとめてました。
J001熱傷処置の算定方法やレセプトでの注意事項
まずは熱傷処置について診療点数早見表を確認しておきましょう。
熱傷処置は創傷処置と続いて処置部門で多く算定する項目です。基本的な部分なので忘れないようにしましょう。
J001 熱傷処置
- 100平方センチメートル未満:135点
- 100平方センチメートル以上500平方センチメートル未満:147点
- 500平方センチメートル以上3,000平方センチメートル未満:270点
- 3,000平方センチメートル以上6,000平方センチメートル未満:504点
- 6,000平方センチメートル以上:1,500点
熱傷処置を算定するポイントは100平方センチメートル未満 135点については第1度熱傷では算定不可ってところです。
1度熱傷で熱傷処置を算定するには100平方センチメートル以上からになります。
これもちゃーんと診療点数早見表に書いてあります。注3です。以下の通り。
- 初回の処置を行った日から起算して2月を経過するまでに行われた場合に限り算定し、それ以降に行う当該処置については、区分番号J000に掲げる創傷処置の例により算定する。
- 1については、入院中の患者以外の患者及び手術後の患者(入院中の患者に限る。)についてのみ算定する。ただし、手術後の患者(入院中の患者に限る。)については手術日から起算して14日を限度として算定する。
- 1については、第1度熱傷の場合は第1章基本診療料に含まれ、算定できない。
- 4及び5については、6歳未満の乳幼児の場合は、55点を加算する。
ね!
ちゃんと書いてあります。
ちなみに熱傷は1度が一番軽傷です。2度、3度と増えるにつれて重傷になっていきます。
熱傷処置を算定する場合に併算定できないの項目。
もう少し勉強しておきましょう。
熱傷処置を算定していたら一緒に算定できない項目がいくつかあります。これも診療点数早見表の通知欄に書いてありますね。
(1) 熱傷処置を算定する場合は、創傷処置、爪甲除去(麻酔を要しないもの)及び穿刺排膿後 薬液注入は併せて算定できない。
あまり多くはありませんが熱傷と一緒に爪甲も除去する必要があった場合などです。
通常の外科外来ではまずいません。そんなに大怪我なら入院加療が必要になる場合がほとんどです。
熱傷処置を算定する注意事項のまとめ
熱傷処置は創傷処置の3倍の点数が算定できますので病院としては多くの点数を得るチャンスでもあります。
そのためレセプト請求時には創傷処置よりも細かいルールが設けられています。熱傷処置を算定するために注意するべきポイントをまとめておきました。
- J001熱傷処置1の算定は第1度熱傷では算定できません。
- 初回の処置を行った日から起算して2月を経過するまでの算定となります。
- J001熱傷処置1の算定は外来患者と入院手術後の患者のみです。
- 入院手術後の患者に対しては14日間を限度とします。
- 創傷処置、爪甲除去及び穿刺排膿後 薬液注入などと併算定はNGです。
- 初回診療時の日付をコメント入力が必要です。
こんな感じですね。日々勉強していきます。
熱傷(やけど)については以下のリンクが詳しかったです。
一般社団法人 日本熱傷学会の熱傷診療ガイドライン 改訂第2版 http://www.jsbi-burn.org/members/guideline/pdf/guideline2.pdf
本日のまとめ
熱傷処置についてレセプトの注意事項や算定方法についてまとめてみました。
どうしても処置の項目はたくさんの算定方法があるので混乱してしまいますね。
医療事務は勉強すればするほど「この時の算定方法は何が正解なの?わからない!」ってなることがあります。誰もが通る道ですね。