特定疾患療養管理料(医学管理)算定方法まとめ。対象疾患について

B第1部 医学管理等
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特定疾患療養管理料をはじめとする医学管理の区分は医療事務の診療報酬の中では基本ですけど意外と難しいです。

他の医学管理や在宅指導料と併算定ができなかったり。ルールが細かい部分があります。

200床未満の病院やクリニックで働いている医療事務にとって特定疾患療養管理料は必須の算定項目になります

多く患者さんで算定する項目なので査定や返戻にも注意が必要です。

今日は特定疾患療養管理料を算定するための対象疾患や併算定ができなくなる条件などをわかりやすくまとめてみました。

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特定疾患療養管理料の算定方法についてのまとめ。

まずは特定疾患療養管理料について診療点数早見表を確認しておきましょう。

診療点数早見表にはたくさんの情報があるので困ります。ぼくがまとめる大事なポイントは以下の通りです。

  • 200床未満の病院で算定ができる
  • 対象疾患が主病の患者さんに対して算定する
  • 月2回まで算定することができる
  • 初診の患者さんには算定ができない
  • 退院後1ヶ月間は算定ができない
  • 在宅療養指導管理料と併算定はできない

こんな感じです。

B000 特定疾患療養管理料

1 診療所の場合:225点
2 許可病床数が100床未満の病院の場合:147点
3 許可病床数が100床以上200床未満の病院の場合:87点

1 別に厚生労働大臣が定める疾患を主病とする患者に対して、治療計画に基づき療養上必要な管理を行った場合に、月2回に限り算定する。

2 区分番号A000に掲げる初診料を算定する初診の日に行った管理又は当該初診の日から1月以内に行った管理の費用は、初診料に含まれるものとする。

3 入院中の患者に対して行った管理又は退院した患者に対して退院の日から起算して1月以内に行った管理の費用は、第1章第2部第1節に掲げる入院基本料に含まれるものとする。

4 第2部第2節第1款在宅療養指導管理料の各区分に掲げる指導管理料又は区分番号B001の8に掲げる皮膚科特定疾患指導管理料を算定すべき指導管理を受けている患者に対して行った管理の費用は、各区分に掲げるそれぞれの指導管理料に含まれるものとする。

5 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、特定疾患療養管理料を算定すべき医学管理を情報通信機器を用いて行った場合は、1、2又は3の所定点数に代えて、それぞれ196点、128点又は76点を算定する。

その他にも通知がたくさんありますが省略します。

ほんの
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それではひとつひとつ確認しておきましょう

特定疾患療養管理料を算定するための必要病名。別に厚生労働大臣が定める対象疾患とは。

特定疾患療養管理料の算定するにあたり不明点を明確にしていきましょう。

まずは注の中にある「別に厚生労働大臣が定める疾患を主病とする」についてです。

これは難しく書いてありますが高血圧症」や「胃炎」など定められた疾患が「主病である時に算定できる」ものです。

別に厚生労働大臣が定める疾患とはどんな疾患があるのでしょうか?

たくさんあるので抜粋ですが以下の通りとなります。

  • 糖尿病
  • 高血圧症
  • 胃潰瘍
  • 胃炎
  • 十二指腸潰瘍
  • 悪性新生物(癌)
  • 十二指腸潰瘍
  • 脳血管疾患

等があります。特に上から4つくらいの疾患は年配の人なら大体患っている疾患ですので、内科受診時にはほぼ特定疾患療養管理料は算定できます。

外来診療で特定疾患療養管理料は必須の項目ですね。

特定疾患療養管理料の算定における注意事項。

次に特定疾患療養管理料を算定するための注意事項です。

在宅の指導料などと併算定はできません。

特定疾患療養管理料(医学管理)は併算定ができないものがたくさんあります。在宅の管理料と併算定は基本的にはできません。現在併算定ができないのは以下の項目になります。

  • B001「1」ウイルス疾患指導料
  • B001「4」小児特定疾患カウンセリング料
  • B001「5」小児科療養指導料
  • B001「6」てんかん指導料
  • B001「7」難病外来指導管理料
  • B001「8」皮膚科特定疾患指導管理料
  • B001「17」慢性疼痛疾患管理料
  • B001「18」小児悪性腫瘍患者指導管理料
  • B001「21」耳鼻咽喉科特定疾患指導管理料
  • C001~C116在宅療養指導料
  • I004心身医学療法

これくらいです。他にもあるかもしれません。

この原則は複数の疾患の患者において管理料が多くなることを防ぐためにあります。そのため通知にも 別に厚生労働大臣が定める疾患を主病とすると書いてあります。

「主病」がポイントですね。

主病が複数ある場合もあると思います。そんな時は「主たるもの」を算定します。つまり「高得点な方」です。

当該初診の日から1月以内に行った管理について

診療点数早見表の書き方は難しいですよね。

つまり、「月」は「暦月(=カレンダーの月)」の事です。

1月16日に初診を算定したら2月16日以降に算定が出来ます。2月1日はまだ算定できませんので注してくださいね。

退院後の起算日も同じ考えです。退院したのが1月16日なら2月16日以降に算定が可能です。同日初診についても同じことが言えますので注意してください。

通知の中の3番に「退院の日から」と書いてあった部分に「当該保険医療機関から退院した日から」と明記されました。

同日に2回の算定はできません。

これは念のため書いておきます。

高齢者になると胃炎と高血圧症など複数の疾患の場合があります。ここで医師が両方の疾患について診療したからと言って同日に2回算定できません。

同日再診を算定するときも算定できませんので注意しましょう。

算定開始についても明記されました

特定疾患療養管理料のみならず特掲診療料に関する通則に新設されましたので載せておきます。

算定回数が「週」単位又は「月」単位とされているものについては、特に定めのない限り、それぞれ日曜日から土曜日までの1週間又は月の初日から月の末日までの1か月を単位として算定する。

本日のまとめ

特定疾患療養管理料(医学管理)についてなるべく簡単にまとめてみました。

特定疾患療養管理料は基本的な算定項目ですが多くのルールがあるので全部を覚えることは難しいです。確実に算定できるようにひとつひとつゆっくり確認していきましょう。

医療事務の勉強をしていても最初に難しくなる部分ですね。少なくともぼくは混乱していました。無理をせずこんなのあったなぁーと思い出せればOKです。

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