地域包括ケア病棟の除外薬剤。別に算定可能な薬剤一覧はこれだ!

医科診療点数(レセプト)
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地域包括ケア病棟入院料を算定する特徴のひとつにまるめ病棟があげられます。

つまり、どれだけ投薬をしても入院料に含まれるので患者さんの負担は原則ありません

例えば、骨折して地域包括ケア病棟入院中に処方される湿布や痛み止めはもちろんのこと、入院中に花粉症の薬を処方しても入院料に含まれます。患者負担はありません。

たくさん薬を飲んでいる患者さんの方がお得?になります。

基本的に全ての薬剤が地域包括ケア病棟入院料に含まれていますからね。

  • 若くて薬が必要でない
  • 高齢者で持病がたくさんある

この二人が同じ入院料になります。

しかし!!

ここが今日の内容になりますが、地域包括ケア病棟入院料を算定していても別に算定できる薬剤も存在します

基本的にはずべての薬は入院料に含まれますが一部の薬は患者さんへ請求が可能なのです。そんな地域包括ケア病棟で別に算定可能な除外薬剤についてまとめておきました。

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別表第5の1の3に掲げる薬剤及び注射薬にかかる薬剤料は算定可能です。除外薬剤。

難しい名前ですが大丈夫。

診療点数早見表を確認してみましょう。

地域包括ケア病棟入院料の項目を読んでみると注6の中に「別表第5の1の3」に書いてある薬剤については算定してもOKと書いてあります。

告示3の基本診療料の施設基準等です。

ごちゃごちゃ書いてあるのですっきりとまとめました。

別表第五の一の三

地域包括ケア病棟入院料、特定一般病棟入院料及び短期滞在手術等基本料の除外薬剤・注射薬

  • 抗悪性腫瘍剤(悪性新生物に罹患している患者に対して投与された場合に限る。)
  • 疼痛コントロールのための医療用麻薬
  • エリスロポエチン(人工腎臓又は腹膜灌流を受けている患者のうち腎性貧血状態にあるものに対して投与された場合に限る。)
  • ダルベポエチン(人工腎臓又は腹膜灌流を受けている患者のうち腎性貧血状態にあるものに投与された場合に限る。)
  • エポエチンベータペゴル(人工腎臓又は腹膜灌流を受けている患者のうち腎性貧血状態にあるものに対して投与された場合に限る。)
  • インターフェロン製剤(B型肝炎又はC型肝炎の効能若しくは効果を有するものに限る。)
  • 抗ウイルス剤(B型肝炎又はC型肝炎の効能若しくは効果を有するもの及び後天性免疫不全症候群又はHIV感染症の効能若しくは効果を有するものに限る。)
  • 血友病の治療に係る血液凝固因子製剤及び血液凝固因子抗体迂回活性複合体
エポエチンベータペゴル(人工腎臓又は腹膜灌流を受けている患者のうち腎性貧血状態にあるものに対して投与された場合に限る。)が2020年令和2年の診療報酬改定で追加されました。

やっぱり難しいですねぇ。

地域包括ケア病棟のスタンスを考えるとこれらの薬剤を投与する機会はそんなに多くないでしょうね。

実際に病院で使用している薬剤について

難しい内容が多く書いてありましたが地域包括ケア病棟で使用する薬剤はそんなに多くは無いと思います。

大病院が地域包括ケア病棟を設置する理由はいまのところあまりありませんからね。(急性期病棟を設置したほうが利益・利幅が多い)

そもそも400床以上では施設基準の対象外。

地域包括ケア病棟の特性を考えれば中規模病院以下の病院が多いでしょうから「エリスロポエチン(人工腎臓又は腹膜灌流を受けている患者のうち腎性貧血状態にあるものに対して投与された場合に限る。)」や「ダルベポエチン(人工腎臓又は腹膜灌流を受けている患者のうち腎性貧血状態にあるものに投与された場合に限る。)」なとはあまり使用する患者さんはいません。

ぼくがレセプトに算定したことがある薬剤は

  • 抗悪性腫瘍剤(悪性新生物に罹患している患者に対して投与された場合に限る。)
  • 疼痛コントロールのための医療用麻薬

のみとなっています。

インターフェロン製剤や抗ウイルス剤なんかは使用する可能性があると思いますが、今のところ使用していません。

抗悪性腫瘍剤(悪性新生物に罹患している患者に対して投与された場合に限る。)は名前の通り癌に対する処方です。抗がん剤とも言われます。

種類が多いのでここに全部は書ききれませんが「今日の治療薬」なら抗がん剤のページがあります。

疼痛コントロールのための医療用麻薬はオキシコンチンやモルヒネなどが有名ですかね。名前の通りオピオイド鎮痛薬になります。

これも「今日の治療薬」にカテゴリー別になっています。

医療事務であれば薬価本は持っていても良いですね。

本日のまとめ

地域包括ケア病棟入院料を算定していても別に算定可能な薬剤があることだけとりあえず覚えていたらOKですね。

地域包括ケア病棟で算定できる薬剤について全部を覚える必要はありませんが、算定できる薬剤があることはしっかり覚えておきましょう。
算定できる除外薬剤をもう一度まとめておきます。
  • 抗悪性腫瘍剤
  • 疼痛コントロールのための医療用麻薬
  • エリスロポエチン
  • ダルベポエチン
  • エポエチンベータペゴル
  • インターフェロン製剤
  • 抗ウイルス剤
  • 血友病の治療に係る血液凝固因子製剤
  • 血液凝固因子抗体迂回活性複合体

となります。

実際に使用されるであろう薬剤もそんなに多くはないです。地域包括ケア病棟は地域包括ケアシステムを推進する病棟ですからね

あとは処方される薬剤があったらレセプト点検システムでひっかかるようにすればいいだけです。

地域包括ケア病棟で算定できる数少ない項目なのでしっかりと算定していきましょう。

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