新任の外科医が新しい手術をはじめました。
その名もハルトマン手術。
カルテに「ハルトマン手術」と記載がありハルトマン?なんだそれ?知らないな。ピンチ!!となりました。
そんな、はじめて算定する手術は不明点をオペ室の看護師や医師に質問をして教えてもらいます。オペ看すごいぜ!
ぼくの少ない医療知識ではハルトマンと言えば点滴薬剤ですからね。無知は怖い。大変でした。
今日はそんなハルトマン手術について医療事務として知っておいた方がいい内容について書いておきたいと思います。
ハルトマン手術の算定方法。レセプトでの術式Kコードについて
まず医療事務として必要な情報としてはハルトマン手術の算定方法ですよね。レセプトで使用するKコードがわからないと正確な算定をすることもできません。
しかし診療点数早見表を確認してもハルトマン手術の記載はありません。
こまった!
そうなんです。ハルトマン手術は診療点数早見表には記載がない。
なので、ぼくが正解を書いておきます。
ハルトマン手術はK740直腸切除術のことを言います。ちなみにK7404直腸切断術はマイルズ手術と言います。これ大事なポイントです。
- K740 直腸切除 ハルトマン手術
- K7405 直腸切断 マイルズ手術
以下でもう少し詳しく書いてみます。
K740直腸切除術について
直腸切除術は5つに分類されているので診療点数早見表を確認しておきましょう。
K740 直腸切除・切断術
1 切除術 42,850点
2 低位前方切除術 71,300点
3 超低位前方切除術 73,840点
4 経肛門吻合を伴う切除術 82,840点
5 切断術 77,120点
低位前方切除と超低位前方切除術の違いです。
「低位」とは肛門に近ければ近いほど高点数になります。校門に近い部分の方が手術が難しいですからね。
今回算定したのは2低位前方切除術71,300点になります。
算定しても査定も返戻もありませんでした。セーフ!!!
具体的には
腹膜反転部より上で腸をつなぎあわせるのを高位前方切除術、腹膜反転部より下でつなぎ合わせるのを低位前方切除術といいます。
高野病院HPより
大腸がんの治療(手術)|高野病院高野病院では、大腸肛門疾患の専門病院として、皆様に常に最良の医療を提供することを目指し、病気の診断・治療はもとより、疾患の予防・アフターケアにも力を注いでおります。
ハルトマン手術とはなんだ?
ぼくたちは医療事務なので細かい部分まで知っておく必要はありません。
すごく簡単に書いてしまえば肛門を残しながら直腸を切除して人工肛門(ストーマ)を作成する手術です。
なんで肛門を残す必要があるのか?
残しておくメリットは?
などの詳しい話は医療事務にはそこまで必要じゃありません。もちろん知らないよりは知っておいた方がいいけど。
外科の手術は難しいですね。
ぼくの働いている病院は外科の手術もたくさん行われます。
ヘルニアやポリペグなどの短期滞在手術や胆嚢手術など比較的短期間で退院できる手術が多いです。
大腸がんに対しても結腸切除術などは多くの手術を行います。
整形外科の手術は毎日のように実施するのでだいぶ慣れてきましたが外科で高得点の手術がくるとドキドキしてしまいます。
手術だけで71,300点ですからね。71万円!高額!!
返戻や査定にならないようにもう一度レセプトを送る前にチェックしておきたいと思います。
ちなみに【複】の手術になりますので他の手術も算定できる可能性があります。