医療事務をやっていると通年で注意しなければならないのがノロウイルスですよね。そしてこのノロウイルス検査は保険が使えないので自費になる人も多いです。
病院で自費!なんて言われるといったいどのくらいの金額が必要なのか不安になりますよね。ぼくだったらドキドキして検査しません。なんて言ってしまいそうです。
基本的に病院では冬に嘔吐や下痢の症状で受診する人に対しては「ノロウイルス」を疑います。ただの胃腸炎の可能性の方が高いので検査については医師の判断になりますが。
時期と症状によってはノロウイルス検査を実施します。
今日はそんなノロウイルス検査の算定について注意事項を書いておきます。
ノロウイルス検査の算定には注意が必要です。自費の人がいます。
ノロウイルスを保険算定するには注意が必要です。
ノロウイルスの検査を実施して保険算定できる人はルール(算定要件)があります。それは以下の通りです。
- 3歳未満、65歳以上の患者さん
- 悪性腫瘍が確定の患者さん
- 臓器移植後の患者さん
- 抗悪性腫瘍剤、免疫抑制剤、又は免疫抑制効果のある薬剤を投与中の患者さん
それ以外の患者は自費になります。みんな大好き診療報酬早見表にも書いてありますのでしっかり確認しておきましょう。
なのでぼくもノロウイルス検査を行ったら自費になります。
費用は自費なので病院によっても異なります。
個人的に調べたところでは3,000円~5,000円の間で検査を行うことができます。ぼくの働いている病院では3,500円でノロウイルス検査をおこなっております。
また、検査とは別に職場や学校に提出する診断書が必要な可能性もありますね。もちろん診断書も別途自費で3,000円~5,000円の間が必要です。ぼくの働いている病院では4000円。
つまりノロウイルス検査と診断書で6,000円~10,000円の間の費用が必要になります。
それとは別に処方される薬代が必要になります。たっけー!
保険算定する場合はそんなに高くない。D012感染症免疫学的検査26ノロウイルス抗原定性
自費だと高かったノロウイルス検査も保険算定ならそんなに高い検査ではありません。150点になります。1割負担なら150円です。3割負担でも450円。安い!
もう一度書いておきます。ノロウイルス検査で保険算定が可能なのは以下の通りです。
(23) 「26」のノロウイルス抗原定性は、以下のいずれかに該当する患者について、当該ウイルス感染症が疑われる場合に算定する。
ア 3歳未満の患者
イ 65歳以上の患者
ウ 悪性腫瘍の診断が確定している患者
エ 臓器移植後の患者
オ 抗悪性腫瘍剤、免疫抑制剤、又は免疫抑制効果のある薬剤を投与中の患者
そのほかに判断料や初再診料や処方料を含めても病院でノロウイルスの検査を保険診療で実施する場合は合計すると
- 1割負担 約500円
- 3割負担 約2000円
となります。
自費で検査するよりも大幅に安くなりますね。
ノロウイルス検査で結果が判明しても薬はありません。
これ、意外と知られていませんがノロウイルスに有効な薬はありません。検査をして陽性反応が出ても整腸剤くらいしか処方できません。
検査をしなくても下痢や嘔吐の症状が出現していたら整腸剤を処方してもらいうしか有効な手段がないのです。
結論、ノロウイルスにならないように注意しましょう。
まずは、ノロウイルスにならないように手洗いうがいを徹底するしかありません。
ノロウイルスにはアルコールは効きません。しっかり加熱して、よーく手を洗うしかないのです。
まな板、包丁、へら、食器、ふきん、タオル等は熱湯(85℃以上)で1分以上の加熱が有効らしいです。
手洗いは、調理を行う前(特に飲食業を行っている場合は食事を提供する前も)、食事の前、トイレに行った後、下痢等の患者の汚物処理やオムツ交換等を行った後(手袋をして直接触れないようにしていても)には必ず行いましょう。
常に爪を短く切って、指輪等をはずし、石けんを十分泡立て、ブラシなどを使用して手指を洗浄します。すすぎは温水による流水で十分に行い、清潔なタオル又はペーパータオルで拭きます。石けん自体にはノロウイルスを直接失活化する効果はありませんが、手の脂肪等の汚れを落とすことにより、ウイルスを手指から剥がれやすくする効果があります。
本日のまとめ
ノロウイルスが疑われる症状(潜伏期間は1日~2日で、主症状は吐き気、嘔吐、下痢、腹痛であり、発熱は軽度)のが出たときは病院で診察を受けてください。
そこで診断してもらって必要な対策を教えてもらうのが一番です。ネットにもいろいろ書いてありますが辛い時は受診が一番です。感染力が強いので注意してくださいね。
ノロウイルス検査には自費になる場合と保険算定が可能な場合があります。患者さんの年齢や疾患の有無を確認して適切な算定ができるように心がけて行きましょう。
病院にとっては冬はノロウイルス以外にもインフルエンザもあります。
しっかりと対策をして乗り越えていきましょう。