廃用症候群は回復期病棟や慢性期病棟などを担当している医療事務にとって馴染みのある病名ですよね。
医療従事者にとって都合のいい病名だと思っています。医療事務の必殺技です。
外来レセプトでは使用頻度の少ない病名なのに地域包括ケア病棟では廃用症候群の病名が多発しており驚いていました。
レセプト担当の医療事務にとって廃用症候群はありがたい存在です。
そんな廃用症候群について書いてみたいと思います。
廃用症候群リハビリテーションはほとんど行われません。
廃用症候群とはどんな病状か知っていますか。
ぼくはもちろん知りませんでした。
知らないことは恥ずかしいことではありません。知らないことは勉強して学びましょう。
リハビリテーション料が介護保険との減算の時にいろいろ調べたので少しは勉強しましたが詳しいことはわかりません。
それに、ぼくが働いている病院では廃用リハは外来で行っていません。
リハビリテーションを算定するときは運動器リハビリテーションか脳血管リハビリテーションが大多数を占めます。
外来で廃用リハビリを実施している病院ってあるのかなぁ。
廃用症候群とはどんな時につける病名?
廃用症候群とは?どんな症状なんでしょうか。
ググってみたら東京都福祉保健局のホームページに詳しく書いてありました。
身体の不活動状態により生ずる二次的障害」として体系化された概念で、不動(immobilization)や低運動(inactivity)、臥床(bedrest)に起因する全身の諸症状を総称する。廃用症候群の症候は、筋骨格系、循環・呼吸器系、内分泌・代謝系、精神神経系など各臓器の症状として多岐に現れ、日常生活自立度を低下させる。
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/iryo/sonota/riha_iryo/kyougi01/rehabiri24.files/siryou242.pdf
つまり、入院などの安静状態が長く続くことによって起こる心身の機能低下のことですね。
廃用症候群とは地域包括ケア病棟で多用される病名です。
この入院などの安静状態が長く続くことによって起こる心身の機能低下ってとても都合のいい解釈なんですよね。
自院の急性期病棟からの転棟や他院からの紹介での転院などの高齢患者さんは廃用症候群と言える状態になっています。
長期にわたる入院の身体機能の低下なんて高齢者でなくともあり得るものです。
回復期リハビリテーション病棟だと項目ごとに算定しなくてはいけませんが地域包括ケア病棟ではリハビリも包括項目なので問題ありません。
急性期病棟では安静状態が長く続くことはありません。急性期病棟なので。回復期リハビリ病棟でも多くないでしょう。
なので、ぼくの働いている病院で廃用症候群のリハビリを実施するのは地域包括ケア病棟がほとんどになります。
本日のまとめ
先日、地域包括ケア病棟の勉強会に参加しましたが、他の病院でも廃用症候群で算定しているケースが多かったです。
入院時の病名のつけ方によってはいろいろあるのかもしれませんが、骨折して手術後の患者さんが転院してきた場合の主病は骨折か?と問われると違うような気もします。
なので病名は○○骨折の術後にして、廃用症候群もつけることが多いです。
高齢者の場合は骨粗鬆症のリスクもありますので投薬や注射も実施している場合が多いですね。
このように高齢者特有の病名は肺炎などもあります。何個も肺炎の病名がついている患者さんも多いでしょうね。