D007-20ケトン体分画が査定!糖尿病性ケトーシスと糖尿病性ケトアシドーシス。

D007-20ケトン体分画が査定 D第3部 検査
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糖尿病の患者さんに実施する検査でD007-20ケトン体分画というものがあります。

これが査定になりました。くやしい。

内容としてはヘモグロビンA1cとケトン体分画を同日算定した場合にケトン体分画の査定になるようです。

社会保険支払基金の審査医師の変更があったのでしょうか。もしくはコンピューターチェックのシステムが更新されたのか。査定傾向がガラッと変わりました。

ケトン体分画の査定が連発しました。

なんだよ…。

なので、早速対策を考えてみました。ヘモグロビンA1cとケトン体分画を同日実施についてです。

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ケトン体分画について。D007-20 59点

この検査は糖尿病の患者さんによく用いられる検査ですね。

D007 血液化学検査 20 ケトン体分画 59点

ぼくの働いている病院の糖尿病医師は「ヘモグロビンA1c」とこの「ケトン体分画」を同日に実施することが多いです。

この検査は今までは病名「糖尿病」があれば問題ありませんでした。下手なレセプト病名つけるのもあれなんで今回も同じように糖尿病のままで請求しました。

ケトン体については以下の通り。

ケトン体とは、アセト酢酸、3-ヒドロキシ酪酸(β-ヒドロキシ酪酸ともいう)、アセトンの3者の総称名であるが、血中にはアセトンはほとんど存在せず、生成されても気化して呼気中に排泄される。従って血中でのケトン体とは前2者の総称である。

ケトン体は脂肪酸がβ酸化されたものであり、アセト酢酸はアセチルCoAを材料として合成される。アセト酢酸が還元されると3-ヒドロキシ酪酸が生成し、脱炭酸によってアセトンが生じる。糖質利用が不十分な状態(重症糖尿病、飢餓、糖質摂取不足など)のときに血中濃度が増加する。

従来これを尿中ケトン体定性試験でみてきたが、尿中ケトン体は尿量や、個人のケトン体排泄閾値によって左右されるので、血中ケトン体を測定することのほうがはるかに有利である。特に糖尿病の病態(重症度)把握に欠かせない検査である。

http://uwb01.bml.co.jp/kensa/search/detail/102157

難しいですね。

ここに書いてあるとおり糖尿病の病態(重症度)把握に欠かせない検査だそうです。

糖尿病の患者さんには必須の検査といえます。それが査定となる

査定内容に納得がいかないときは社会保険支払基金や国保連合会の審査機関に問い合わせをします。審査機関の担当者はとても大変でしょうね…。

質問したくなるような査定は社会保険支払基金が圧倒的に多くないですか?国保連合会はあまり無いような気がします。

厳しい社会保険支払基金。優しい国保連合会(後期高齢者含む)

回答としては

  • 病名に糖尿病がある
  • ヘモグロビンA1cの検査をしている
  • それならケトン体分画は不要である

らしいです…。

ケトン体分画の検査を実施した時は糖尿病性ケトーシス病名をつけて算定することにしたよ。

ケトン体分画の適応病名を確認してみましょう。

こんな時は検査本が便利ですよね。検査本には適応病名の欄に「糖尿病性ケトアシドーシス」って書いてありました。

糖尿病医師に確認をすると、「糖尿病性ケトアシドーシス」は病気として重篤すぎるからもう少し軽い「糖尿病性ケトーシス」にしようと言われました。

糖尿病性ケトーシスと糖尿病性ケトアシドーシスの違いについては医療事務の範囲外なので詳細は省略しますが、

【糖尿病性ケトアシドーシス】

糖尿病性ケトアシドーシス(とうにょうびょうせいケトアシドーシス、英語: diabetic ketoacidosis; DKA)は、糖尿病患者において、インスリンの絶対的欠乏によってもたらされるアシドーシスである。ほとんどの発症者は1型糖尿病患者である。数日間から数時間で多尿・嘔吐・腹痛などの症状が現れ、進行すると昏睡や意識障害をきたし、死亡する場合もある。

糖尿病性ケトアシドーシス – Wikipedia

これに対し

【糖尿病性ケトーシス】

ケトーシス(英: ketosis)は、糖質および脂質の代謝障害により、体内のケトン体が異常に増量し、臨床症状を示す状態。ケトン症とも呼ばれる。血中のケトン体が増量した状態をケトン血症、尿中のケトン体が増量した状態をケトン尿症、乳中のケトン体が増量した状態をケトン乳症と呼び区別する。臨床症状を伴わないケトン体の増量はケトーシスとはみなされない。

ケトーシス – Wikipedia

本日のまとめ

今日の内容をまとめると

  • ヘモグロビンA1cとケトン体分画で査定があった。
  • 対策方法として「糖尿病性ケトーシス」病名をつけることにした
  • 似ている病名の「糖尿病性ケトアシドーシス」は重い病名なのでつけないほうがいい
  • 少なくとも59点のケトン体分画だけで調べるような検査ではない
  • レセプト病名が糖尿病と糖尿病性ケトーシスがあります。

医療事務で必要なことはレセプト請求を通すことです。

スタッフの中で多いのが、医療事務なのに検査や手術について詳しくなろうとする人です。医師や看護師や薬剤師でもないのに医療知識をやたらと勉強してしまう人です。

もちろん勉強することは悪いことではありません。豊富な知識や勉強することは大事です。

しかし医療事務として必要なことはレセプトを作成して病院へお金を入れることですからね。ここを勘違いすると大変なことになります。

しっかりとレセプトを作成して査定の無いようにしていきたいですね。

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