病院事務なら知っておきたい。厚生局の適時調査。医事課でやること。返還は避けたいですね。

病院事務なら知っておきたい。厚生局の適時調査医療事務的コラム
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病院で働く事務員なら適時調査は嫌ですよね。準備も大変だし不備が見つかったら返還にもなります。

厚生局から適時調査の通知がやってきたらドキドキバタバタの時期がスタートします。

適時調査は施設基準などをもとに病院運営が適切に行われているかを判断するものです。ここで不備が見つかると返還(お金を返す)が必要になります。

適時調査を無事に乗り切れるかどうかは事務部門の実力に大きく差が出ますね。

今日は厚生局の適時調査についてまとめておきました。

厚生局の適時調査の内容と実施期間

まずは適時調査とは!!

適時調査とは地方厚生(支)局が診療報酬点数の通則や施設基準の届出項目に関する点検を行うことです。

またポイントとしては医療行為に関する調査は行われず医事(医療事務)や労務(総務)が中心に書類や手続きチェックが行われるものです。

ほんの
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つまり事務部門が大活躍する調査なのです。事務長などが適時調査の日程が決まった。と慌てていたらそこから1ヶ月は業務量がアップすることになります。

事務長としては事務処理ミスで落ち度が見つかり返還になったら院長などから詰められることは間違いないですからね。

実施期間は2年〜3年に1回程度で実施されます。

以前は5年に1回程度だったらしいですが最近は実施期間が短くなってきているようです。

点検項目は多岐に渡りますのでここでは割愛します。簡単に書いておけば施設基準の届出に不備が無いかを確認します。

詳しく知りたい場合は厚労省HPに適時調査実施要領がありますのでリンクを貼っておきます。

適時調査実施要領PDF:https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/dl/chousa_01-1.pdf

適時調査実施要領等(厚労省HP):https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/shidou_kansa_jissi.html

決められたルールに則り普段の業務を行っていれば何も怖がる必要はありません。施設基準の届出内容と実際の運用に問題がないか。勤怠管理(必要人員)や診療報酬点数などが調査対象です。

適時調査、医療監視、個別指導の違い。行政による指導調査等の種類。

適時調査以外にも医療監視や個別指導なども聞いたことがあるのではないでしょうか?

全て行政によるチェックや指導なので違いがわからない!と困ってしまうこともあります。以下に簡単にまとめてみました。

  • 集団指導:会場に集めて説明会形式で実施されるもの
  • 集団的個別指導:レセプトの平均点数が高い保険医療機関が対象で説明会形式
  • 立入検査(医療監視):保健所の立ち入り検査(特定機能病院は厚生局が実施)(毎年実施)
  • 個別指導:レセプトの平均点数が高い場合や指導を実施すべき情報がもたらされた場合など
  • 適時調査:施設基準の状況確認のために実施される(数年に1回程度)
  • 立入監査:不正請求などの場合に実施

個人的な独断ですが下に行くほど大変なものになります。

実施件数は以下の通り

  • 立入検査(医療監視):8000件
  • 個別指導:4600件
  • 適時調査:3600件
  • 立入監査:66件

保健所による立入検査(医療監視)はほぼ全ての病院で実施されており約半数が適時調査を行なっています。

ほんの
ほんの

個人的に個別指導は受けたことがないのでどんな感じなのかわかりません。思っている以上に多くの病院が個別指導を受けていることがわかります。

平成29年度における保険医療機関等の指導・監査等の実施状況について
平成28年度における保険医療機関等の指導・監査等の実施状況についてについて紹介しています。

https://www.mhlw.go.jp/content/10802000/000360056.pdf

適時調査で返還になると事務部門は大打撃。ピンチ!

厚生局の適時調査は適当に対応することはできません。

この調査で「ダメ」と言われると「返還」となり過去にさかのぼりお金を返す必要があります。過去には1億円以上の金額を「返還」した病院もあります。

毎月ギリギリのところで運営している病院にとって適時調査による返還額が大きかったら大変なことになります。

病院経営における予算や支出管理予定が無意味になるほど大きなインパクトになります。

ほんの
ほんの

一般家庭だったら車が予定外の故障で100万円必要になった!みたいな感じ。

医事課だけではどうすることもできない部分も多々あります。

厚生局の適時調査は病院全体を調査しますので事務長は全てに目を配らせる必要があります。僕が働いている病院では薬剤部(薬局)に指摘があり「少なくはない金額」を返還しました。

この適時調査に対する対応方法は普段からやるべきことはしっかりやりましょうとなります。もちろん調査の日までに出来る限りの準備はしますがダメなものはダメなんですよね。

交通違反切符と一緒です。ダメなものはダメ。

本日のまとめ

適時調査は2回対応しました。

講評には録音がダメとかいろいろありますがどっちもとても大変でした。

できれば監査や調査の回数は少ない方がいいんですけどね。病院で働くには必須の業務になります。むしろ経験年数が増えて役職が上がるほど通常業務よりも非常時の対応が増えていきます。

こればっかりは仕方ないです。

個別指導や立入監査は未経験なのでこのまま経験しないで良いように適切な病院運営をしていってほしいですね。

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