自動吻合器加算と自動縫合器加算は手術時に算定する加算のひとつになります。
名前も似ているので間違えてしまいそうになりますね。ぼくの働いている職場でも混乱している後輩がいました。確かに名前も似ています。
自動「吻合」器加算と自動「縫合」器加算。
これは言葉通りの違いなんですが算定では少々混乱します。
手術によっては両方を算定できるものありますし、それぞれ算定できる個数が違ったりします。
例えば、K655-4噴門側胃切除術なら
- 自動吻合器加算 2個
- 自動縫合器加算 4個
みたいな感じです。要注意ですね。点数も大きく違います。
そんな自動吻合器加算についてぼくなりもまとめてみました。
名前が似ている自動縫合器加算はこちらの記事にまとめてあります。自動縫合器加算の算定ができる手術一覧。査定になったので要注意。
自動吻合器加算について。高得点なのでしっかり算定しましょう。
まずは自動吻合器加算についてです。
医療事務必須の診療点数早見表を確認しておきましょう。
手術の区分になりますのでKコードです。
5500点は大きい!しっかりチェックして算定して行きたいですね。ちなみに「じどうふんごうきかさん」と読みます。
これは言葉通りなので手術時における術部の吻合を自動で行ってくれるものです。
自動吻合器加算の算定できる手術一覧。術式によって算定できる個数が違います。
この加算は手術によって算定できる個数が違います。
多すぎたら査定になるし、少なすぎればもったいない。なのでしっかり確認をしておきましょう。
赤字が2個算定できるものでそれ以外は1個算定できるものです
- K522-3 食道空置バイパス作成術
- K525 食道切除再建術
- K529 食道悪性腫瘍手術(消化管再建手術を併施するもの)
- K529-2 胸腔鏡下食道悪性腫瘍手術
- K529-3 縦隔鏡下食道悪性腫瘍手術
- K531 食道切除後2次的再建術
- K532 食道・胃静脈 瘤 手術
- K532-2 食道静脈 瘤 手術(開腹)
- K655 胃切除術
- K655-2 腹腔鏡下胃切除術
- K655-4 噴門側胃切除術
- K655-5 腹腔鏡下噴門側胃切除術
- K657 胃全摘術
- K657-2 腹腔鏡下胃全摘術
- K702 膵体尾部腫瘍切除術
- K703 膵頭部腫瘍切除術
- K719の「3」結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術
- K719-2の「2」腹腔鏡下結腸切除術 全切除、亜全切除
- K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術
- K739 直腸腫瘍摘出術(ポリープ摘出を含む。)
- K740 直腸切除・切断術
- K740-2 腹腔鏡下直腸切除・切断術
- K803 膀胱悪性腫瘍手術
- K803-2 腹腔鏡下膀胱悪性腫瘍手術
- K803-3 腹腔鏡下小切開膀胱悪性腫瘍手術
- K817の「3」尿道悪性腫瘍摘出術 尿路変更を行う場合
区分番号「K655-4」、「K655-5」、「K657」及び「K657-2」に掲 げる手術に当たって自動吻合器を使用した場合は2個を限度として、それ以外の手術にあっ ては1個を限度として当該加算点数に使用個数を乗じて得た点数を加算する。
4つの手術については2個算定ができます。※上記赤字のもの。
本日のまとめ
全体的な数は自動縫合器加算よりは少ないですが点数は大きいのです。
このような手術の加算は実施していれば確実に算定できるものなのでしっかり算定したいですね。
全部を算定している病院は無いでしょうから自分の働いている病院で行う術式を照らし合わせておけば間違える可能性は減らせると思います。
自動縫合器加算と名前は似ていますが内容は違いますので注意してレセプト点検を進めて減らせる査定はどんどん減らして査定率を下げて行きましょう。