結核のレセプトは難しいですよね。
公費負担を計算はちょっと大変です。
結核の患者さんは結核公費の医療証を持っているので呼吸器専門医の受診をすることが多いです。他院からの紹介で受診に来る患者さんも少なくありません。
結核のレセプトや算定方法が難しいのは公費負担できるものに限りがあるからです。
結核医療証は「結核医療費公費負担制度」で認められている検査などの患者負担は5%になります。5%になれば自己負担は相当減りますよね。できれば全部に適用したいです。
しかし結核医療費公費負担制度の対象範囲にはルールが多く算定が難しい。
でもちゃんと勉強すれば大丈夫。
今日は個人的な復習かねて結核のレセプトや算定方法など結核医療費公費負担制度について書いておきます。
結核のレセプトで必要な公費負担の対象範囲
結核医療費公費負担制度では下記のものが公費負担で認められています。
以下のものなら5%で算定してOKになります。
- 化学療法とそれに伴う処方料、処方箋料、調剤料、調剤技術基本料
- 結核菌検査(塗抹検査、培養検査、薬剤感受性検査)
- X線検査(単純XP撮影、CT撮影)
- その他検査(抗結核薬の副作用の早期発見に必要な血液検査、眼科検査、耳鼻科検査等に限る
- 外科的療法(処置、入院、手術)
- 骨関節結核装具療法
以上です。
まぁ、いつも通りよくわかりません。日本語が難しすぎます。
結核の医療費公費負担制度なので結核に関連する治療や検査については公費で負担するよ!ってことですね。
それ以外は3割などの通常の自己負担学になります。
医師が採血検査をたくさん実施していたら本当に算定できるかどうか一つ一つ判断する必要があります。
医療事務で面倒なのはこの部分の判断です。これは5%で算定して、こっちは30%で算定して。みたいに計算して行く必要があります。
結核菌検査(塗抹、培養、薬剤感受性)で算定OKな検査番号
僕が働いている病院で公費負担(5%)で算定している検査一覧です。
- D017 排泄物、滲出物又は分泌物の細菌顕微鏡検査
- D018 細菌培養同定検査
- D019 細菌薬剤感受性検査
- D020 抗酸菌分離培養検査
- D022 抗酸菌薬剤感受性検査
これ以外にも生化学1などのスクリーニング検査も場合によっては5%で算定しています。
査定や返戻は基本的にはありませんが結核に関する検査ではないので審査機関によってはNGの可能性もあります。
算定するときは担当の審査期間に確認をとってくださいね。ぼくの働いている病院では支払基金に確認済みです。
その他検査(抗結核薬の副作用の早期発見に必要な血液検査、眼科検査、耳鼻科検査等に限る)ってなんだ?
そんなもん知りませんよね。
こうやって書き方をあいまいにしておいてイザってなったら「医学的に認められない」って言われます。
ぼくが働いている病院であれば月に一回の生化学1のまるめ検査は査定になりません。あと末梢血液一般検査などのスクリーニング検査と言われるものはOKです。
ポイントは月に1回というところですね。
今のところは査定がありませんし支払基金と国保連合と保健所に確認しました。
結核医療費公費負担制度で算定NGなもの!
逆に算定できそうなのにできない項目も書いておきます。
基本的には上記の項目以外は算定不可能(自己負担3割~1割)になります。過去に間違えたり査定された項目です。
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- 診察料 :初診や再診料は算定できません。もちろん外来管理加算も算定不可です。
- 医学管理 :特定疾患療養指導料や診断書、診療情報提供書も公費負担外です。
- 結核菌検査:核酸増幅法、PCR検査、ADA検査(D007-13)
- MRI :CTはOKですけどMRIは算定不可です。
このあたりはルールで定められているのでどんなに症状詳記を書こうとも算定はできません。
本日のまとめ
結核公費の算定は難しいですよね。
患者さんも請求書が2枚になりますので迷惑そうです。僕の働いている病院では複数の公費を使用していたり、自費分はそれぞれ領収書を発行しています。
特に結核菌検査なのに算定できる項目とダメな項目がある部分が困りますね。
算定できる項目:結核菌検査(塗抹検査、培養検査、薬剤感受性検査)
とか書かれても困ります。ちゃんと算定本の番号で書いてくださいって感じですよ。
参考にしたサイトです。お世話になりました。
横浜市HPのPDF
http://www.city.yokohama.lg.jp/minami/upimg/tbsetsumeisyo372.pdf神戸市HPのPDF
http://www.city.kobe.lg.jp/life/health/infection/tb/img/kohifutan37-2.pdfオホーツク総合振興局HPのPDF
http://www.okhotsk.pref.hokkaido.lg.jp/hk/kth/kouhitaisyou0301.pdf