給料が低い職業の代名詞である医療事務。
他にも美容師や保育士なんかもよく言われますね。
では、なんで医療事務の職業は給料が安いのでしょうか。今日はこの部分について考えてみました。
よく言われるのが「需要と供給のバランス」ですね。なりたい人がいるから雇い主(社長)は安くコキを使い。古くなっても安くて若い労働力を投入できる。
というものです。
代わりがいない人になれば給料が上がっていく。という理論です。
代替え不可能な人材はそれだけで価値が高い。
これはある程度納得はしています。
診療報酬の勉強をいくら頑張っても医療事務として突き抜けるのは難しいです。みんなレセプトをしている中で同じことをしても差は付きづらく代替可能な人になるんですよね。
市場の中では「同じになるのは損」です。唯一無二の存在なら給料は増えていきます。勝てる場所を自分で作れるといいですね。
— 医療事務研究員 ほんの (@iji_lab) April 15, 2019
しかし、医療事務というのはどうしても給料が上げにくい職業なんですよね。
今日はそんな医療事務の給料が安い理由についてぼくなりの考えをまとめてみました。
給料は「明日も元気に仕事に行けるだけを支給する」という大原則。
医療事務の給料が安い理由としては「需要と供給のバランス」以外にもう一つあります。それは「明日も元気に仕事に行けるだけを支給する」という原則があるからです。
マルクス経済や金持ち父さん貧乏父さんなどの資本論について書かれているものですね。
医師や弁護士の給料が1000万円なのは日々の仕事のストレスと業務量を回復させるためにそれくらいのお金が必要だからです。
また医師は子供を医師にする確率も高くそれだけで多くのお金が必要です。
弁護士のセンセなんかも同じ原理です。
で、医療事務や保育士や美容師の給料が低いのかというと「明日も元気に仕事に行くための経費」が少なくて済むからです。
なので勤め他人をしている限り収入の差はあっても手元に残るお金についてはそんなに多くありません。
50歳の先輩や上司の方が年収は多いですが手元に残る分はあまり変わりません。
上司になればヨレヨレのスーツではダメだし、子供の養育費も多くなります。たまには部下に奢るかもしれません。
収入が増えれば税金も増えます。
医療事務の給料が安い理由。需要と供給のバランスよりも労働力の再生産の方が説得力があります。
上記の話は多くの職業にもあてはまるんですよね。
医療事務の給料が安い理由は、明日も元気に仕事に行くために使うお金が少なくて済むからです。労働力の再生産するための費用。
逆に言えば、他の誰にもできないような仕事で責任やストレスを多大に使うような場合は給料は高くなっていきます。
そして回復するための費用(労働力の再生産)もマッサージに行ったり、通常よりも高級な家が必要であったりします。
医療事務の仕事がノーストレスとは言えませんが、世の中の高給取りの仕事にはそれだけの苦労があるものです。
300万円の医療事務から450万円までアップさせた方法について
ここまでのポイントをまとめておきましょう。
つまり医療事務でいくら頑張ってもそこまで多くの給料を得られる訳ではない。となります。
また「主任」や「課長」などの役職になれば給料は増えるかもしれませんが、増えた給料以上に責任や仕事が増えますのでお得感はありません。
ぼくがここ10年は上を目指さない理由でもあります。
もう少しお金は欲しかったけど、自分の時間を潰してまで会社からお金をもらいたいとも考えませんでした。
業種を変更(事務から営業など)したり、業界を変更(医療介護業界からIT業界など)するとまた最初から覚える必要が出てきますのでそこは固定しました。
転職して給料を上げる。というのは業界を変える必要がある。医療業界の給与バランスを考えてみる。
医療事務としての経験や知識が生かせる場所でもう少し多くの給料が欲しかったのです。
給料が多くなるのは
- 業界で大手。(スズキよりもトヨタ)
- 給与水準が高い業界にいく(金融や商社)
- 給与水準が高い業種にいく(事務より営業やコンサル)
ぼくが選んだのは病院の規模を大きくし、医療事務から病院総合職に。です。
今から給与水準を上げる業界や業種にいくよりも、医療事務として得た知識をベースに戦った方が勝てると考えたからです。その結果給与はアップしました。
また、病院規模が大きくなった事で毎年の昇給率も高くなりました。
本日のまとめ
医療事務の給料が安い理由は以下の理由からです。
- 需要と供給のバランス
- 労働力の再生産の費用が安い
医療事務は毎年若くてピチピチの新人が投入されるので給料を上げなくても労働力の確保が容易である。
仕事中のストレス・体力・気力、その後の勉強などがパイロットよりも少ないお金で大丈夫である。
などです。
医療事務として自由なお金が増えるための給与をもらうのはとても難しいです。メチャクチャ頑張って結果を出していけば出世して課長や部長になるのは可能です。
しかし、部長や課長になればその分の責任や仕事が増えるので労働力を回復させるために使うお金も増えて行きます。
つまり、どこまで行っても自由なお金は増えないとい
なので、給与水準が高い場所に行ってそこそこで頑張る。というものです。医療事務の給料が安い理由と打破するための方法について書いてみました。
答え合わせは10年後ですね。それまでのんびりと確実に成長して行きたいと思います。お互いに頑張りましょう。