フレイル検診を病院で行うための準備。結果的に形骸化しないよう制度化を進めてほしい。

フレイル検診 医療事務的コラム
フレイル検診
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なかなか聞き慣れない言葉が出てきました。その名も「フレイル健診」

新聞やニュースでも報道されたので知っている人もいるかもしれませんね。すでに働いている病院で実施されているところもあるでしょう。

フレイル健診とは75歳以上の人を対象に、「フレイル」の状態になっているかどうかをチェックする健診です。

健診は市町村が主体となります。

内容は1日3食食べているか、日付がわからない時があるか、など生活習慣や認知機能などに関する15の項目で症状の把握をするそうです。

今日はそんなフレイル健診についてまとめてみました。

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2020年から厚労省が新しい健康診断を始める。

フレイル健診についての詳細は厚労省のPDFを参照していただくとして、ブロガーとして気になった部分を書いていきましょう。

厚労省PDF:後期高齢者の質問票の解説と留意事項

https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/000557576.pdf

フレイルとは以下の状態を言います。

年を取ると段々と体の力が弱くなり、外出する機会が減り、病気にならないまでも手助けや介護が必要となってきます。このように心と体の働きが弱くなってきた状態をフレイル(虚弱)と呼びます。

東京医師会HPより https://www.tokyo.med.or.jp/citizen/frailty

フレイル健診が導入される本音と建前。

このフレイル健診が2020年から導入されますが、厚労省としては栄養摂取や運動で、健康な状態を取り戻せる人が多いので健診活用し要介護になる人を減らすなど、介護予防の効果が期待しているものです。

もっと言ってしまえば、フレイル健診が導入される背景は社会保障費用を抑えるためです。

2025年問題にもある通りお金が足りない。

75歳以上の高齢者を対象になるべく元気に過ごしてもらおう。

という先延ばしの施策です。ぼくに言わせれば苦肉の策。

下記は見事な図になっていますがとても難しいでしょう。とてもこの通りにはいかない。

KDB システムに収載される。KDB システムを活用することで、保険者単位よりも細分化された地区別分析、都道府県単位の集計・同規模保険者単位の集計・全国集計との比較、経年変化、性・ 年齢別の分析など、様々な角度からの分析が可能となり、地域における健康課題を整理・分析することができる

高齢者の保健事業と介護予防事業の一体的実施

高齢者の保健事業と介護予防事業の一体的実施

とても立派な絵に描いた餅。形骸化しないようにして欲しい。

厚労省としてはここまでやってやったのだからあとは市区町村でしっかりと管理をしてね。と梯子をはずさないで欲しいです。

しれっと書かれていた情報ですが、フレイル健診の導入に合わせ、高齢者の健康データの扱いも変わるります。

現在は75歳以降のデータの所管は都道府県単位の広域連合で行っていますが、来年度以降はそのまま市区町村が一体的に利用できるそうです。

これってレセプトの提出先などにも影響があるかもしれませんね。

健診を実施する市区町村は、必要な医療専門職の人員確保に努めてもらいたい。とも書いてありましたが、医療介護データの解析ができる人材を確保するのは簡単ではないでしょう。

それでもぼくは病院事務として利益の最大化を考えている

厚労省は診療報酬をマイナスにしたり、よくわからないフレイル健診を導入したりとツンデレが激しいですね。

ぼくは病院事務として利益を確保していく立場なので状況をよく理解して制度を熟知していく必要があります。

このフレイル健診も上手く導入することができれば診療報酬がマイナス改定だろうと問題がないくらい利益が出る可能性もあります。

健診センターを持っている医療法人なら病院だけでなく介護施設や在宅医療(リハ)の機能も有しているでしょう。

フレイル健診から健康意識増大に伴い別口からの利益拡大は十分にあり得ます。介護報酬は2021年まで改定がないのでどう絡めてくるかも気になりますね。

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