鎖骨骨折に対する骨折非観血的整復術(徒手整復)と鎖骨又は肋骨骨折固定術について。

J第9部 処置
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鎖骨骨折に対する骨折非観血的整復術の算定方法についてです。

鎖骨を骨折した患者さんに対して算定できる方法としては骨折非観血的整復術(徒手整復)と鎖骨又は肋骨骨折固定術が考えられます。

どちらが正解で、どちらが間違いということではありませんが病院に受診して固定するのであれば骨を正常な位置まで戻してから固定するのが当然の流れです。

つまり、鎖骨骨折している患者さんが受診にされたら骨折非観血的整復術(徒手整復)を行うのが基本的な流れになります。

しかし、査定を確認していると鎖骨又は肋骨骨折固定術に減点されているものがありました。内容としては固定材料の無しです。悔しい。

骨折非観血的整復術(徒手整復)の算定時は固定材料がないと必ず査定になります

基本的には骨折非観血的整復術(徒手整復)を実施したらギプスなり副木の算定が必要ってことです。

今日はそんな鎖骨骨折の話です。

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今月の査定内容。K044骨折非観血的整復術(徒手整復)3鎖骨1,440点 →J001-3鎖骨又は肋骨骨折固定術500点

詳しく調べてみると、鎖骨骨折に対し骨折非観血的整復術(徒手整復)を実施。

その後クラビクルバンド固定を行っていた患者さんです。

計算担当者に確認してみると手術実施の処置算定は不可なので所定点数の高い骨折非観血的整復術(徒手整復)にて算定したそうです。

たしかに診療点数早見表にも書いてあります。

通知4 手術当日に、手術(自己血貯血を除く。)に関連して行う処置(ギプスを除く。)の費用及び注射の手技料は、術前、術後にかかわらず算定できない。また、内視鏡を用いた手術を行う場合、これと同時に行う内視鏡検査料は別に算定できない。

またK044骨折非観血的整復術にも書いてあります。

通知

(1) ギプスを使用した場合にはギプス料を別に算定できる。

(2) 著しい腫脹等によりギプスを掛けられない状態にあるために徒手整復のみを行った場合 についても、骨折非観血的整復術により算定できる。その際に副木を使用した場合には、当該副木の費用は別に算定できる。

(3) 徒手整復した骨折部位に対して2回目以降の処置を行った場合は、区分番号「J000」創傷処置における手術後の患者に対するものにより算定する。

つまり、K044骨折非観血的整復術(徒手整復)3鎖骨1,440点を算定する時はJ001-3鎖骨又は肋骨骨折固定術500点の算定はできない。となります。

社会保険支払基金にも確認をしました。

審査機関である社会保険支払基金と国保連合会は毎月のように電話をしています。なので今回も査定理由を確認しました。

すると、決まり文句の「医学的判断によるもの」でした

もう少し詳しく突っ込んでみると骨折非観血的整復術(徒手整復)実施後に固定をしていないからと言われました。

鎖骨骨折に対するギプスは基本的には実施しません。働いている病院の担当整形外科医確認しました。鎖骨骨折でギプスを使用する時は相当な骨折や手術の時だそうです。

なので基本的には外来診療で行う鎖骨骨折に対する固定方法としてはクラビクルバンド固定や三角巾固定となります。

ほんの
ほんの

その場合は骨折非観血的整復術(徒手整復)を実施していても算定は不可能でしょうか?

すべて医学的判断になりますが、見解としてはJ001-3鎖骨又は肋骨骨折固定術で算定することになります

そんなの嫌だ!!ちゃんと骨折非観血的整復術で算定をしたい。

簡単に食い下がる訳にもいかないので同じ症例があった時の対応策も考える必要があります。

1000点も違いますからね。しっかりと算定する必要があります。

なので、ぼくの働いている病院では骨折非観血的整復術を実施して固定材料を算定しない時はコメント欄に「クラビクルバンド固定」「三角巾固定」などのコメントを記載するようにしました。

そうすることで査定がなくなりました!!

ほんの
ほんの

コメントひとつで査定が減って高得点になるなんて。うれしい。

骨折非観血的整復術を実施して固定材料を算定しない時はコメント欄に「クラビクルバンド固定」「三角巾固定」などと固定したよ!!と伝えることで査定になる可能性が減少します。

骨折超音波治療法(セーフス)実施の場合はどうなる?

K047-3骨折超音波治療法(一連につき)の場合はどうなるのでしょう?

詳しくは別に書きますがK047-3骨折超音波治療法(一連につき)を算定するにはK044骨折非観血的整復術(徒手整復)の実施が必要となります。

鎖骨骨折の患者さんで骨折非観血的整復術を実施した患者さんに対しては骨折超音波治療法を実施するのは可能なんでしょうか?

確認する必要がありますので確認させてほしい

数日後に回答がありました。

結果としては鎖骨骨折の患者さんは骨折超音波治療法を算定することは可能でした。

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本日のまとめ

鎖骨骨折の患者さんに対する算定方法としては

  • 骨折非観血的整復術で算定ができる
  • 固定材料はギプス以外は算定ができない
  • 鎖骨骨折に対するギプスはほどんど使用しない
  • 算定する時はレセプトコメント欄に「クラビクルバンド固定」「三角巾固定」などと記載する
  • セーフスも利用可能

こんな感じになります。

骨折に対する手術の算定は難しいですね。多くのパターンがありますのでひとつひとつしっかりと確認をしていきましょう。

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