病院で密かに行われるレスパイト入院。算定方法はどうする?費用は?

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レスパイト目的の患者さんが入院することになりました。僕はレスパイト入院についてはほとんど知識がなくどうしたらいいのか困ってしまいました。

そもそも病院は治療するところです。なにかしらの疾患がありそれを治すために入院する必要があるのです。それなのにレスパイト目的による入院ってOKなの?ってところからスタートでした。

病気や怪我などの疾患がない状態で算定方法はどうしたらいいの?患者さんに請求する費用はどのようにしたらいいの?などなど疑問点はたくさんあります。

なので今日は病院で行われるレスパイト入院について書いてみたいと思います。

レスパイト入院ってそもそもなんだ?ショートステイとはどう違うの?

恥ずかしながらレスパイト入院について詳しいことを知りませんでした。

レスパイト(英語: respite)とは、一時的中断、延期、小休止などを意味するものです。

なのでレスパイト入院とは、患者さんの家族が何らかの理由(冠婚葬祭や旅行)で一時的に看護や介護をすることができない時に入院させることを言います。

今回の患者さんの場合は家族の介護疲れによるものでした。

似たような状況で考えられるのは介護保険によるショートステイですね。

特別養護老人ホームや介護老人保健施設などでは要介護の人に対して通所リハビリテーションや入所介護などを行っています。その中でショートステイと呼ばれる短期間の入所サービスも用意されています。

つまり似たようなサービスを介護保険と医療保険で行っている可能性があるということです。

一応、名目上は

  • 介護保険のショートステイ:高度な治療の必要がない要介護
  • 医療保険のレスパイト入院:専門的な医療看護が必要なとき

と分かれています。

ほんの
ほんの

でも入院のベット数に空床がある状態なら病院へ入院させる方がお金になるんですよね…。

地域包括ケア病棟にレスパイト入院したときの費用について

ぼくの働いている病院では包括病棟である地域包括ケア病棟に入院をすることになっています。入院中に多くに治療をする必要がないのであれば出来高病棟に入院させる意味はないですからね。

で、レスパイト入院した時に必要な費用については以下の通りになります。

  1. 入院料 約3,000円
  2. 食事代 約1,500円
  3. 有料室 約20,000円

これは1日あたりの金額になります。普通の1割負担の患者さんの場合です。

しかし持っている病院によって届け出ている施設基準や保険証の種類によって入院料や食事代は変わってきますので事前に入院しようとする病院に確認は必須です。

これはぼくが働いている病院の場合です。

もちろん有料室代も病院によって異なります。ぼくの働いている病院ではレスパイト入院をする時には個室の利用が条件となっています。

【障害医療証を持っている場合】

そのほかの例も記載しておきます。

  1. 入院料 0円(障害医療証を持っているため自己負担なし)
  2. 食事代 300円(区分1の場合)
  3. 有料室 20,000円

このように金額が変わってきます。

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地域包括ケア病棟でレスパイト入院。病名はどうする?

今回、僕が困ったのは入院するにあたりレセプト病名はどうするかって部分です。

診療点数早見表を確認しましたがレスパイト入院を認めるような文言はありましたが必要病名についての記載はありませんでした。

通知

(1) 地域包括ケア病棟入院料及び地域包括ケア入院医療管理料を算定する病棟又は病室は、急性期治療を経過した患者及び在宅において療養を行っている患者等の受入れ並びに患者の在宅復帰支援等を行う機能を有し、地域包括ケアシステムを支える役割を担うものである。

地域包括ケアシステムを支える役割が地域包括ケア病棟にはあるんです。

地域包括ケアシステムって?

地域包括ケアシステムは厚労省が考え出した?言葉です。2025年に団塊の世代が後期高齢者になる中で「医療・介護・在宅」をスムーズにつなげて行きましょうって施策ですね。詳しくは厚労省HPをどうぞ

地域包括ケアシステム

結局つけた病名は。

レスパイト入院なので患者さんには特段の事情があるわけはないんです。どこか具合が悪くなった訳でもありません。なのでレセプトにつける病名が無いんですよね。

なので今回の患者さんは脳梗塞を患い在宅医療を実施している患者さんでしたので「脳梗塞後」としましたw

これで査定になるかはわかりません。国保連合に確認してもいまいち要領を得ませんでした。2ヶ月後をドキドキしながら待っています。

2ヶ月後の結果。査定はありませんでした。

地域包括ケア病棟だからでしょうかね。急性期病棟だったら違ったかもしれません。まぁ、なんにせよ査定にならなかったのでひと安心です。

本日のまとめ

空床対策のベット回転率を維持するためにレスパイト入院を積極的に取り入れている病院もあるみたいですが、チョロっと書きましたが介護保険のショートスティと混在している状況でもあります。

今後医療保険の財源が厳しいのは目に見えていますので査定要件になってくる可能性もあります。この辺は医療事務の腕の見せ所ですね。いかに査定にならないレセプトを作成するか。

病院側として医療の必要性を明記しておけば今の所は査定になりません。

そして患者さん側の気持ちとしても主治医がいる病院でレスパイト入院するのは安心感はあります。介護施設ではどうしても医療レベルは下がりますからね。特別養護老人ホームには医師の配置はありませんし。

なので2018年8月現在の話です。今後どうなって行くのか動向に注意していきましょう。

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