今月の査定情報です。内容は内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術を実施した時の内視鏡下生検法は算定できません。という話です。
査定を確認していると「K721内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術」と「D414内視鏡下生検法310点」を同時に算定して内視鏡下生検法の査定がありました。
ある程度の医療事務経験がある人なら基本的で知っているべき内容です。もちろん一緒に算定はできませんので査定は正しいです。
外来診療の計算時に間違えており、レセプト点検でも発見できませんでした。ダメダメ!!
今日は、K721内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術におけるD414内視鏡下生検法(1臓器につき)などについてまとめてみました。
K721内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術におけるD414内視鏡下生検法(1臓器につき)は算定できません。
まずは結論から書いておきます。
これは内視鏡下生検法の書いてある第2章 特掲診療料 > 第3部 検査 > 第4節 診断穿刺・検体採取料 > 診断穿刺・検体採取料の通則書いてあります。
診療点数早見表を確認しましょう。
1 手術に当たって診断穿刺又は検体採取を行った場合は算定しない。
なので、K721内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術は手術の項目になるのでD414内視鏡下生検法(1臓器につき)310点は算定できません。
手術の通則にも書いてあります。通則の1です。
今日の大事なポイントです。
内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術と内視鏡下生検法は一緒に算定できない!!
N000病理組織標本作製は算定できます!混乱しないようにしましょう。要注意。
内視鏡下生検法は算定することができませんが、病理組織標本作製は算定することが可能です。
混乱しないように注意しましょう。
あー難しい!!
まとめると以下のようになります。
- ×:K721内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術とD414内視鏡下生検法
- ○:K721内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術とN000病理組織標本作製
病理組織標本作製は最大3臓器まで算定することが可能です。また、大腸の場合は上行結腸から下行結腸までは1種類とみなしますのであわせて注意しておきましょう。
N000病理組織標本作製は1臓器につき860点と高得点なのでミスの無いようにしっかりと算定していきたいですね。
診療点数早見表も確認しましょう。
N000 病理組織標本作製
1 組織切片によるもの(1臓器につき) 860点
2 セルブロック法によるもの(1部位につき)860点
関連記事:K070ガングリオン摘出術でN000病理組織標本作製(T-M)は査定です。
診療点数早見表を読んでいれば間違いはなかった。
そうなんです。診療点数早見表を読まないからミスが発生します。あんな分厚い本を読むのは大変ですがそれが医療事務の仕事です。
頑張りましょう。大事なのは同じミスを繰り返さない事です。
間違えて査定になったものは仕方ありません。大事なのはこのミスで自分の能力に気がついて勉強をし続ける事です。
内視鏡下生検法の査定310点なんて教育代と考えれば安いものです。数年後に戦力になってくれたら嬉しいですね。
人は間違えて成長する!!
本日のまとめ
K721内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術におけるD414内視鏡下生検法(1臓器につき)については診療報酬改定では大きな変更点はありませんでした。
内視鏡については超音波内視鏡が明文化されて超音波内視鏡加算300点などなりましたが、それ以外に点数や文言などの追加や変更はありませんでした。
【超音波内視鏡加算について】
今までに覚えた算定方法で問題ありませんね。
内視鏡は「検査」と「手術」に別れているので実施した行為がどちらか確認する必要があります。検査であれば生検法も算定が可能です。
- 検査:内視鏡下生検法と病理組織標本作製が算定できる
- 手術:病理組織標本作製のみ算定できる
混乱しないように注意していきましょう。
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