【病院の防災訓練】消防訓練や避難訓練との違いは?シナリオは必要?

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病院の防災訓練を行いました。

防災訓練は毎回レセプト点検などのある月初の忙しい時期に行います。これは月初に運営会議など重要な会議があるので「役職者が本部にいるため」という内部事情があります…。

病院では消防法により年2回消防訓練を実施することが義務付けられています。災害発生時に現場で混乱しないように患者さんの命を守れるように訓練をしています。

そもそも

  • 病院で消防訓練をやる必要ってあるの?
  • なんで2回もやる必要あるの?
  • 防災訓練や避難訓練や消防訓練や災害訓練など呼び方があるけどなにが違うの?

なんて疑問が出てきましたので勉強してみました。

今日は病院の防災訓練について書いてみたいと思います。

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病院では防災訓練を年2回実施することが義務付けられいます。

もしも、火災などの災害が発生したらどうなるか考えたことありますか?

きっと訓練通りになんてなりませんよね。大混乱でしょう。

それでも、ぼくたちが働いている場所は病院という医療機関なので患者さんの安全が確保できるように防災訓練を実施しています。

人命が第一。

病院と一般企業では消防訓練や実際に家事になった時には考え方が大きく違います

  • 一般企業:職員の安全だけを考えればOK。
  • 医療機関:職員の安全と患者さんの安全を考える。

一般企業では職員の安全を第一に考えるだけでよかったです。

それに対するマニュアルみたいなものも存在していました。それでも避難誘導や初期消火の対応など難しい部分は多々ありましたけど。

医療機関では職員の安全も確保しつつも患者さんの安全も考えていかないといけません。

ほんの
ほんの

激ムズ!!

防災訓練・避難訓練・消防訓練・災害訓練。など呼び方に違いがあるけどなにが違うの?

詳しいことは専門家に任せることにして、病院で働く事務としては呼び方はたくさんありますが基本的に同じと考えていいでしょう。

むしろ法律で明確に定義されているのは消防法による消防訓練だけです。その消防訓練の中に通報訓練や消火訓練や避難訓練があります。

ほんの
ほんの

ぼくがまとめるとこれらの違いは以下の通りとなります。

  • 防災訓練:災害時における訓練の総称。地震や火事や水害なども含まれる
  • 避難訓練:建物から避難するための訓練
  • 消防訓練:火災を対象にした訓練。通報・初期消火・避難などがあります
  • 災害訓練:防災訓練と同じ意味。災害における対処方法

クリニックなど小規模医療機関はどうしているのだろう?

どこの病院でも消防法施行令で定められていますので消防訓練は行う必要があります。ぼくが働いている病院では年2回実施しています。

下記、東京消防庁のHPに詳しく書いてありました。

病院は消防法施行規則第3条第10項で特定用途の防火対象物と定められています

ほんの
ほんの

令別表第一(一)項から(四)項まで、(五)項イ、(六)項、(九)項イ、(十六)項イ又は(十六の二)項に掲げる防火対象物の防火管理者は、令第四条第三項 の消火訓練及び避難訓練を年二回以上実施しなければならない。だそうです。

消防法8条1項  学校、病院、工場、事業場、興行場、百貨店(これに準ずるものとして政令で定める大規模な小売店舗を含む。以下同じ。)、複合用途防火対象物(防火対象物で政令で定める二以上の用途に供されるものをいう。以下同じ。)その他多数の者が出入し、勤務し、又は居住する防火対象物で政令で定めるものの管理について権原を有する者は、政令で定める資格を有する者のうちから防火管理者を定め、政令で定めるところにより、当該防火対象物について消防計画の作成、当該消防計画に基づく消火、通報及び避難の訓練の実施、消防の用に供する設備、消防用水又は消火活動上必要な施設の点検及び整備、火気の使用又は取扱いに関する監督、避難又は防火上必要な構造及び設備の維持管理並びに収容人員の管理その他防火管理上必要な業務を行わせなければならない。

長いですが書いてありましたね。消防訓練は必須なのです。

PDFのURLです。→ http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/iryo/kyuukyuu/saigai/bousaikunnrenn.files/30bousaikunrenyouryou.pdf

シナリオって必要なのかな?消防訓練を真面目にやった方がいい

消防訓練ってほとんどの人は訓練を訓練として行います。

場合によってはふざけたりする人も出てきます。小学校の時の避難訓練も楽しかったような記憶もあります。非日常って感じがありますからね。

でも、本来であれば火災発生時には患者さんの命を守る必要があります。病院ですし医療従事者ですから。ならば!どうして訓練を訓練として行うのでしょう?ふざけているのでしょうか?ちょっとだけ考えればわかることなんですけどね。

半年に一度の大事な訓練。もし、本当に火災が発生したら大混乱になります。そんな病院では診察したくありません。

また避難訓練のためのシナリオも必要なんでしょうか?ぼくの働いている病院では火災発生場所を事前に公表しております。13時に3階浴槽より火災が発生します。とか。1階食堂より火災発生します。

実際に入院している患者さんや来院している家族の方に迷惑がかからないように配慮しているんでしょうけど現場では事前に対応できるので訓練のための訓練になっています。

本日のまとめ。

何もバカ真面目に最初から最後までやった方が良いなんて思いませんが、実際に火事が起きたらどうなるんだろう?ここは無駄だな。変更したほうがいいな。とか考えながら行動するだけで大きく変わっていきます。

訓練を訓練のために行うのではなくて本番をどれだけ意識できるかが重要です。練習のための練習なんて必要ないですから。

まぁ、本番なんかこない方がいいですけどね。

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追記。防火管理者になったよ。

講習を受けて防火管理者の資格を取得しました。

これから勉強して必要であれば防災管理者まで取得します。

防火管理者は講習を受けるだけで取得できるので会社に行って取得しておいても損ではないですね。