多くの病院では入院時に患者さんから保証人を求めています。「多くの」と書きましたが入院保証人が不要な病院があるのでしょうか?
少なくともぼくは知りません。
つまり入院をするときは保証人が必要になるのです。
保証人とザックリ書きましたが連帯保証人や身元引受人など。名称は病院によって違いがあります。
病院が入院時に保証人を求める理由はなんでしょう?金銭的な理由がメインなの?今日はこの入院時に保証人が必要な理由について深く考えてみたいと思います。
そもそもなぜ入院時には保証人が必要なの?
病院が保証人を求める理由のひとつは未収金の発生を防ぐためです。皆保険制度がとても充実している日本でさえも医業未収金はとても大きいです。
詳しくはググってね!
病院経営を考える中で未収金の発生はそれなりにインパクトがあります。手術をして入院をしたけどお金がありません。なんて言われたら病院としては困るわけです。
保証人がいれば、最悪の場合でも本人が払えないなら保証人がケツを持ってくれよ!と言えますからね。
ちなみに多くの病院では連帯保証人となっておりますが、法律的に連帯保証人と保証人は大きな差があるので医療事務として受付に立つ人はしっかりと覚えておくと良いですね。
連帯保証人の方が責任が重いです。
2020年4月以降の契約からは連帯保証人について金額の記載が必要になりました。
入院時に保証人をもとめる理由は金銭的な問題だけじゃない。
入院する患者さんは圧倒的に高齢者が多いです。一部の産婦人科や整形外科では若い人が多くなる病院もあるかもしれませんが。
そして、入院してくる高齢者の中には認知能力に問題があるか出てきているような人も多いです。年齢とともに認知機能は弱くなっていくので仕方ありませんね。
入院をする時はほとんどの病院で保証人を求められます。入院保証人、身元引受人、連帯保証人、身元保証人。言い方はたくさんありますし意味合いも違います。
ググってみると
- 入院保証人を頼まれるとこまる
- 入院保証人を頼める人がいない
- 入院保証人で破産しそう
- 入院保証人でお金に困っている
みたいな、お金に関する内容が多くあります。
みんな保証人にはなりたくない!!
上記に書いた通り、病院が入院保証人を求める理由の一つに金銭的な保険の意味合いはあります。
病院側が入院保証人を求める理由は金銭的な問題だけじゃないですよね。金銭的なことが問題なのであれば入院保証金を多くすれば解決します。
入院保証金は100万円です。その代わり保証人は不要です。なんて病院があってもいいような気がします。
または入院保証人代行会社を積極的に活用できるような法律があっても良いかもしれません。
病棟で働いたから実感したこと。金銭面よりも面倒を見てくれる人がいることが大事。
ひと昔前であれば親の面倒は子供がみるものでしたが、この高齢化社会では入院中のお世話をしてくれる人がいるとは限りません。
独居の高齢者が本当に多いです。
単純に独身の場合もあれば、子供とは縁を切っているなんて可能性もあります。
子供の方が先に亡くなるケースもこれからは増えていくかもしれません。
認知症などで患者さんが話を聞けない時のために保証人の方が代わりに入院手術の説明を聞いたりしますね。いまはインフォームド・コンセントが特に求められます。
独居の患者さんが救急車で搬送されてそのまま入院したりするとケアマネが慌ただしく動くことになります。患者さんの中にはケアマネなど担当者が不在のケースも多々あります。
介護サービスは難しく高齢者が理解できているとは思えません。
あまり多くはありませんが、そのまま死亡退院となると役所に報告したり様々な問題が発生します。
なので、子供でも孫でも弟でも、誰でもいいので面倒を見る人がいる患者さんはそれだけで安心します。
本日のまとめ
入院時に保証人をもとめる理由は金銭的な問題だけじゃないと考えています。
もちろん金銭的な問題を解消したい気持ちもありますが、入院中の説明を聞いてくれ理解してくれる人を求めているんです。
介護サービスではキーパーソンなんて言われていますね。
それでも一部の患者さんの中には
保証人なんていない。
とか、
家族に入院するのを秘密にしたい。
などの理由で保証人を未記入でやってくる患者さんもいます。
検査入院であっても入院中に容態が悪化する可能性もゼロではありません。
なのでぼくの働いている病院では基本的に保証人は必須としています。
しかし、この方法では無理が生じてきているのも事実です。
今後は、少子高齢化が進み保証人がいない人も増えてくる時代になります。そんな時にどうしたらいいのか考えていかなくてはいけませんね。
これを解決するために「保証金100万円」とか「保証人代行サービス」などが主流になってくる可能性は十分にありますね。