医療費には所得や年齢に応じて支払う金額に上限が設定されています。
いわゆる限度額と言われるものです。正式には高額療養費制度(限度額適用認定証)。病院で働く医療事務なら多くを目にするでしょう。
この限度額・高額療養費制度(限度額適用認定証)の計算は慣れてしまえばそこまで難しいものではありませんが、新人など不慣れな人には難しく感じたりもします。
患者さんも理解している人は少ないので入院会計の窓口などで問題が発生することもあります。
患者さんがよくわからないのに受付の医療事務員もわからないと大変ですね。わからない人同士で話しているのであれば正解なかなか出てこないかもしれません。
なので医療事務員出あればちゃんと計算ができた方がいいです。
受付で患者さんに理解できるように説明するには高額療養費制度(限度額適用認定証)について知る必要があります。
自分が知らないものを他人に教えるのは難しいですからね。
今日は限度額適用認定証の計算ができない新人に対しどこまで教えるか。について考えてみました。新人教育に関する話です。
限度額適用認定証の計算ができない新人には「理解するまで教える」
はい。結論です。
ぼくは限度額適用認定証の計算ができない新人には理解できるまで教えます。これは教育担当としての教育論です。
できない人には理解するまで教えるのが正解です。だってできないのだから。
本来であれば自分で考え自分で行動し理解してほしいですけどね。向上意識なんかじゃなくて。医療事務として働く上で当然のスタンスであってほしい。
しかし、実際には時間外に勉強なんてしたくないでしょう。
日曜日やアフターファイブに自己啓発や勉強をしている人は少数派です。やらない人は、いつまでたってもやりません。
いや、これマジです。
下の世代が育つのはとても良いことだ。教育なき向上はありえない。
医療事務は離職率がとても高いです。
一生懸命に教育をしてやっと戦力になったと思っても退職してしまう。なかなか医事課の人員の安定はしません。
教育担当も腐ってしまい
教育しても退職するだけ。自分でやったほうが早い。教育する時間がもったいない。
なんて考えてしまう気持ちもわかります。
ぼくだって何度もそう思いました。
しかし企業にとって下の世代育成は何よりも重要です。今度は少子高齢化が進み20代の新人が入職する事態が希少になります。
このタイミングで教育をミスしてしまうと5年後10年後に取りかしのつかない非常事態になる医事課が出てくるかもしれません。
どのくらいの確率で自分の優秀な後輩ができるのかわかりません。
本当に優秀なら自分より上に行ってほしいし、より高待遇な会社に転職して豊かな人生を歩んでほしい。
手塩に掛けて育てた新人が自分を助けてくれるようになる。
個人的には10人に1人もいれば教育成功だと考えています。
そして教育担当としてはその確率が少しでも上がるように工夫していくだけですね。
そもそも向上心のある人はそんなにたくさんはいません。
高額療養費制度(限度額適用認定証)ができない新人に対して初歩から丁寧に教えました。
そして理解しているかテストまでしてチェックしました。結果は、70点という微妙な点数でした。
もしも、自分が70点だったらどうする?
ぼくがテストで70点なら必死に勉強します。
だって、業務を行うのが不安になりますから。
患者さんに正しい説明ができない事は不安でしかありません。また、時間を割いて教えてくれた人に対し申し訳ない気持ちになります。
学生のテストではありませんしね。そもそもそんなに難しいテストではありません。
限度額適用認定証の説明や計算は医事課で働くなら必須でしょ?
70点でOKなんてこと絶対にありません。100点が基本です。でもね、その新人を含めほとんどの人は70点でOKなんです。
その気持ちもわからなくもないですけどね。
本日のまとめ。
高額療養費制度(限度額適用認定証)の計算ができない新人に対しては理解できるまで教えます。
それが教育担当者としての役目だと思うし、近い将来に自分を助けてくれることになると思うんですよ。
最近は少し立場が変わって直接新人教育する立場ではなく、新人教育する担当者を教育するようになりましたが考え方は同じです。
なかなか結果の出ない苦しい部分ですがゆっくりと確実に教育していきましょう。