勝手受診とは、入院している患者さんが入院しているにも関わらず一時外出などをしている時に入院中の病院に許可なく他院に外来受診してしまうことです。
これってどちらの病院にも迷惑な話なんですよね。
先日、他院に入院中の患者さんが入院中の医療機関に内緒でぼくの働いている病院に受診するという事がありました。
診察で医師や看護師にも入院していることを言わないで検査して処方して帰宅しました。
勝手受診は患者さんのみならず入院中の医療機関も外来受診の対応をした病院もそれなりの対応が必要になります。
今日はそんな勝手受診についてレセプトでの対応方法や病院の対処方法などについてまとめてみました。
勝手受診とは。入院しているにも関わらず他の病院に受診をすること。
勝手受診については大きく分けて2つのパターンがあります。
- 入院中の患者さん本人が一時外出や外泊をしている間に他院へ外来受診をする
- 入院中の患者さんの家族が他院へ代理受診をする
どちらも問題なのは入院中の病院が知らないと言うことです。
ぼく自身も聞いたことがありませんでした。
以下がスクリーンショットです。
全文が読みたい人は以下のサイトからどうぞ。月間5000円ですが2週間お試しもあります。
厚生政策情報センターです
他院に入院中の患者さんが外来受診にきたときの対応方法
そもそも入院中の患者さんが他の病院へ受診に行くことはレアケースです。
重点的に治療の必要性があるので入院しているにも関わらず入院期間中に他院に受診する必要はありません。
これまでにあったケースでは
- 骨折して手術→リハビリの患者さんが一時外出中に花粉症の薬をもらうために勝手受診をしていた
- 肺炎で入院中患者さんの家族が他院かかりつけ医(糖尿病コントロール)の予約日に薬をもらっていた
それなりに大きな入院設備を整えている病院であれば基本的な診療科あります。入院中の投薬コントロールなど大きな問題がなければ対応できるでしょう。
上記の場合でも、リハビリ中だろうと花粉症でつらいと言っていれば抗アレルギー薬を出せます。
家族が勝手受診をしたケースでもかかりつけ医の予約日や主病以外の疾患に対する投薬も対応できます。
なので、患者さんが入院中に他医受診をすることは非常にまれです。
働いている病院に入院中の患者さんが他医受診した時の算定やレセプトについてはは以下の記事を参照してください。
事前連絡や紹介状がある場合はありがたい
受診にきた患者さんが他院に入院しているか疑って診察をする病院はないでしょう。外来受診に来ているのだから入院しているハズはない。と考えるのが普通です。
完全予約制の外来診療を行っている病院であっても他医入院中がどうかは不明ですね。家族が勝手に予約をするかもしれません。
連携室や相談室を通じて事前に問い合わせがあると非常に助かります。受診に来た時に対応がスムーズになります。
事前連絡がなくとも紹介状に入院先の情報が書いてあればOKですけど。
勝手受診は非常に困るのでやめましょう
入院している病院からすれば「なんで勝手に行ったの?」「そもそもなんで他の病院に受診するの?」となります。そして主治医に経緯を説明して紹介状を大至急で作成する必要もあります。
外来受診側の病院からすれば「入院先に言ってない?」「なんで言ってこないの?」「入院先でなんの薬飲んでいるの?」「どんな疾患で入院しているの?」「入院中なのになんで他の病院にいるの?」なんて疑問だらけになります。
それでも病院に来たタイミングで発見できればまだ対応ができます。医事課としては入院先の病院に問い合わせをしたり仕事が増えるんですけどね。
最悪なのは入院中という事に気がつかないまま診察が終わり帰宅した場合です。
もうこれは非常に対応がめんどくせぇ。
しかも、処方があったりすると調剤薬局まで問題が飛び火しますからね。会計を修正して、レセプトを修正して、などなど。やる事が多くなります。
なので勝手受診はやめてほしいですね。