医療機関では患者さんに対して発行した領収書の控えを保管しておく義務があります。
しかし、領収書の控えを保管するスペースは病院運営の大きな悩みの一つです。毎年不要な書類を整理して破棄する倉庫作業の時期があります。
医療事務に限らす事務員の仕事をしていると誰もが直面する書類の保管問題です。
設立間もない若い会社ならともかく、年々増える書類の保管問題は事務員の大きなテーマです。
本業とは関係ないし利益も生み出さないので誰もやりたがらない仕事ですね。経営者にとっても1円も利益を生み出さない保管スペースを大きく用意するようなことはないでしょう。
ぼくも書類の保管問題には頭を悩ませていました。
今日はそんな病院における領収書の保存期間について書いておきます。
本日の要点。医療機関における領収書の保存期間は10年!
まずは本日の結論から。
- 領収書の病院控え保管期間は10年。
- 書類によって保管期間は違う。
- 倉庫の整理整頓はだれもやりたくない仕事だからチャンス。
領収書の病院控え保管期間は10年。長いですね。しっかり保管しましょう。
領収書の保存期間は3年〜10年くらいの間で多くの情報が出ています。
どれが正解かわからなくなりそうですね。そんな時はルールを作成している国税庁のサイトを確認しておきましょう。
国税庁のサイトには以下のように書かれています。
1 帳簿書類等の保存期間
法人は、帳簿を備え付けてその取引を記録するとともに、その帳簿と取引等に関して作成又は受領した書類を、その事業年度の確定申告書の提出期限の翌日から7年間(注2)保存しなければなりません。
(注2) 平成20年4月1日以後に終了した欠損金の生じた事業年度においては、帳簿書類の保存期間が9年間に延長されました。
また、平成27年度及び平成28年度税制改正により、平成30年4月1日以後に開始する欠損金の生ずる事業年度においては、帳簿書類の保存期間が10年間に延長されています。
つまり平成30年度の帳簿書類(領収書の控え)の保存期間は10年になりました。
7年だったものが10年に延長されました。長い!
保管方法にも細かな注意事項があります。領収書の保存に関するポイント!
これも上記国税庁のサイトに詳しく書いてあります。
まずは基本的には紙で保管する必要があるということ。領収書の控えを10年も保存しておくなんて大変ですよね。
そのために電磁的記録(サーバ・DVD・CD等)の電子媒体で保存することも可能です。
ぼくの働いている病院でも電子媒体への保存へ移行する必要性は認めつつも高齢経営陣にとっては電子媒体で保管=危ない。やめたほうがいい。と思考停止している人もまだまだ多いです。
倉庫の整理整頓はだれもやりたくない仕事だからチャンス。
仕事で使う書類の保存期間は年々増えていく傾向になります。どの書類も保管期間が定められていますので気を付けましょう。
若手の敏腕経営者であれば物理スペースへ保管するためのコストを考えて電子媒体へ保存を推進するかもしれません。
しかし、ぼくの働いている病院は違いますw
しっかりと紙で保管しています。
そんな書類の保管方法に自信をもっている医療機関は少ないでしょう。どこの病院も保管方法の問題はあると思います。
そんな時に積極的に行うだけで頭ひとつ抜け出すチャンスです。
現状の保管方法をかくにんして改善しましょう。自分で今のルールより便利な方法を考えましょう。きっと簡単ですよ。
と言うわけで、年に一度の倉庫整理の時期です。
毎年行っている倉庫整理ですが今年は倉庫の引越がありますので大変です。
物置倉庫などに無造作に積み上げられた段ボールを整理して破棄してOKなもの、次の年度に破棄できるもの。3年後に破棄できるもの。と区別しておけば困ることもありません。
それにしても法改正で保存期間が10年になったことは地味にダメージが大きいですね。