2020年の診療報酬改定に向けて着々と議論が進んでいます。
そんな中でレセプトに郵便番号を記載したら「最高だよね。」「クールだしイケてる感じじゃん」とよく分からない方向に話が進んでいます。
これは2018年の診療報酬改定でもちょっと議論されていたテーマですが、再度議論されているそうです。
レセプトに郵便番号を記載するとどんなメリットがあるのでしょうか?また医療機関側のデメリットは何があるのでしょうか?
このあたりの疑問点についてまとめてました!!
レセプトに郵便番号を記載する必要性。こんなメリットがあるよ。
まずはレセプトに郵便番号を記載するメリットとは?
個人的にはあまりメリットがなく。この制度に反対派です。
まぁ、ぼくなんかよりも立派で頭の良い人がたくさん集まってたくさん時間を使って考えた結果を確認してみましょう。
1 必要性
・ 地域医療構想、医療費適正化計画等において、都道府県間・医療圏間の患者の流出入をどのように取り扱うかは大きな課題であり、地域単位の評価を地域の関係者で行うに当たっては、策定段階で見込んだ流出入と実際の患者の流れとの差をできるだけ正確に把握することが必要。
・ 郵便番号(患者住所情報)をレセプトに記載すれば、患者の流出入が月次ベースで把握可能となり、地域医療構想、医療費適正化計画等を地域の関係者で評価するに当たり、実際の患者の流れに即した評価を可能とする、有用なデータとなることが想定される。
詳しく知りたい人は厚労省のHPに中医協総会の資料があるのでどうぞ!
難しいことがたくさん書いてありますが、患者の引越しなどを含めた流出入を把握するためにレセプトに郵便番号を記載させようとしています。
医療機関の負担はとても大きい。郵便番号違いの返戻が増える可能性大です。
事務員の負担、システム改修の負担など費用対効果が悪すぎる施策だと考えています。
この施策を進めている中医協総会の担当者と実際に実務に関わる僕たちでは見ている景色が違いすぎるのでしょうね。
トラブルも増えるし、郵便番号相違の返戻なども出てくるでしょう。診療報酬に係る事務の効率化・合理化とは正反対の施策です。
そもそも患者さんの住所を正確に把握している病院がどこまであるのか。
新患受付時に住所も書いてもらいますが、社保の人はそこに記載してある住所などが正しいのか確認する方法がありません。
つまり、ぼくが言いたいのこの部分。
保険証を発行している保険者は住所情報も持っているです。わざわざ医療機関のレセプトに郵便番号を記載するよりも保険者から保険証の番号と紐付きで把握する方法もあります。
もっと簡単に言えば、医療機関ではなく保険者でも住所の把握はできるでしょ。わざわざ医療機関の負担を増やす必要はどこにもない。無駄なことをしないでほしい。となります。
まぁ。いろんなところに忖度があるのでしょう。
ぼくには知りません。
マイナンバーを待つべきじゃないのか。個人的な意見。
上記の記事に書きましたが、マイナンバーカードで医療機関の受診ができるようになります。
これが3年後。スケジュールは以下の通り。
2021年 マイナンバーカードに健康保険証利用の仕組み。運用開始
2022年 全ての医療機関に導入を目指す
ここが決まっているのに2020年の診療報酬改定でゴニョゴニョする必要はないでしょう。
そしてマイナンバーカードを有効活用する方法を考えたほうが良いですよね。マイナンバーカードには住所も書いてあるし。
国保はマイナンバーカードと合併させて、後期高齢保険も介護保険も一枚。限度額関係や医療証も合体だ!!
各管轄部門の反対必須ですねw
どこもお金のなる木は手放したくないですから。
本日のまとめ
中央社会保険医療協議会 総会(第420回) 議事次第
この記事を読み込んでいたらレセプトに郵便番号の記載が必要になる。みたいなことが書いてありました。
現段階のメリットとデメリットを考えたら反対です。ぼくは比較的、変化することに賛成するタイプなんですけどね。これは容認できませんでした。
今後、もっと楽しい変化が出てくると良いですね。