病院で働いているとクレームや苦情を言ってくる患者さんがいます。
クレームや苦情がない病院はないでしょう。
もちろん僕が働いている病院でもクレームや苦情はあります。
高齢者が増え続けるにつれて比例して増え続けている「病院でのクレーム」に対応するための研修に参加してきました。
とても面白い講義で事例を含めながら解決方法をたくさん勉強してきました。
なので今日は今後の業務に生かせるように復習も兼ねて医療事務のクレーム対応。病院受付での患者さんからの苦情について書いておきたいと思います。
病院で患者さんから受けるクレームの種類と内容
病院でクレームを受ける場所は受付が多いですね。
つまり医療事務はクレームを受ける対象になりやすい!!
総合受付に限らず外来受付や検査受付など。たまに廊下を歩いているときに言われることもあります…。
そしてクレームの内容は大きく分けると2種類があります。
- 医事課(受付や事務手続き)に関するもの
- 病院(待ち時間や診療内容)に関するもの
医事課に関するクレームなら上司に報告して医事課で対応できますが、病院に関するものは医療事務では対応できない場合もあります。
そして医事課が原因で発生するクレームの種類は多いのです。
会計や書類が遅いなど事務処理のクレームもあれば、受付の対応がダメだなど感情面のクレームもあります。
医事課で受けたことがあるクレーム一覧です。
- 待ち時間が長い(診察・会計共に)
- 順番が違う。間違い(診察・会計共に)
- 言葉がきつい。不親切で対応が悪い。
- プライバシーの配慮が足りない
- たらいまわし(永遠に続く少々お待ちください)
- 説明が足りない、もしくは無かった。
- 担当が替わると答えが変わる
- 職員のおしゃべり
こんな感じですかね。
医療事務は受付や電話対応など患者さんと接する事が多いのでクレーム対象になる可能性も多いです。
ぼくは好きじゃない考えだけどクレームは宝物らしい
「クレーム発生」→「訴えの把握」→「事実確認」→「問題作、解決策の提示」→「合意」→「再発防止・マニュアル作成」この流れが徹底できれば循環し対応策もしっかりできます。PDCAサイクルみたいなもんです。
問題なのは「患者さんの期待するサービス」と「病院の提示した解決策サービス」に差異が生じたことから発生します。
そして大半の患者はクレームなんて言いません。この病院おかしいぞ?イヤだな。なんて考えたらもう二度と受診にきません。
飲食店で混雑していないのに注文後20分してもドリンクさえ出てこなかったらどうしますか?どの職種にも当てはまりますが、クレームを言ってくる人はすべてが悪い人ではありません。
クレームを「悪いもの」や「聞きたくないもの」と決めつけてしまうと、職場も個人も成長がありません。
クレームを言ってくる人は本当に「悪い事」や「直してほしい所」があります。
それを無視してしまうのはもったいない。ピンチはチャンスなのかもしれません。
クレームが発生した時は一度深呼吸をして問題点を見極める事が必要です。
なので、発生したクレームは大事に育てていきましょうってこと。
クレーム後の患者さんが感じること。満足要因トップ5・不満足要因トップ5
まずは、患者満足要因トップ5です。
- お詫びの言葉
- 要求をすぐに実行
- 誠意が伝わった
- 気持ちが通じた
- 熱心に聞いてくれた
言葉が丁寧だった
次は不満足要因トップ5です。
- すぐに実行しない
- お詫びの言葉がない(事務的・言い訳・逆に間違いと指摘された・納得出来る説明がなかった)
- 責任転換(たらいまわし)
- 聞いてくれない
- 間違えている
なので、まずはお詫びをしましょう。
とりあえずお詫びは大事!!
男性医療事務員はクレーム発生時に出番が多くなる。
クレーム時の対応方法は各職場でマニュアルがありますが、ぼくが働いている病院では基本的にその場にいた人が対応します。なので「捕まった」などの言葉がピッタリなのです。
クレーム具合によって他部署対応や上司対応となりますが、それ以外のクレームはその場で対応します。
20代のスタッフではお怒りマックスの患者さんには対応にできない可能性もあります。そんな時はぼくなど男性スタッフが対応します。怖いぜ。
非常事態に男性スタッフは必要なんですよね。女性ばかりの受付だとおじさんも強気になりますが、男性職員が出てくるだけで違います。
クレームを言っている患者さんに対しては、一番の解決方法は「笑顔」だと思っています。いろいろなテクニックはありますが、大事なのは「笑顔」です。
タイミングを見て
「大変失礼しました」
「迅速に対応します」
と言って、とびっきりの笑顔。これさえあれば、ほとんどの患者さんの怒りは収まります。なので男性医療事務員は笑顔の練習をするといいですよ。マジで。
素早い対応が、素早い解決を生みます。
最後に、お詫びをする理由。
クレーム発生時にその患者さんにお詫びが出来るかどうかで今後の対応が大きく変わります。中には「なんで自分が悪くないのに詫びなきゃいけないんだ」という人もいるかもしれません。
そんな人は医療事務の受付はやめたほうが良いです。
まぁ、そんな人は医療事務の受付をやめても上手くいきませんけどね。だって患者(顧客)が何を求めているか理解できないのですから。
最初にお詫びをする理由はクレームに対するお詫びではありません。クレームを発生させてしまったことに対するお詫びです。
なんらかの理由があるからクレームになっています。なので、まずはお詫びです。そして事実確認を行い病院に非があれば改めてクレームに対するお詫びです。
モンスタークレーマーの対応などはその後の問題です。医事課で統一した対応が出来るように日ごろから研修を行いスキルアップしておきましょう。
簡単に考えれば「ごめんなさい」と「申し訳ございません」ですね。または「I’m sorry」と「I apologize」ですね。
それでも悪質なクレーマーはいます。どう対処する?
それでも、患者さんの中には悪質なクレーマーがいます。僕の働いている病院だけではないと思います。そんな時はクレーマーを追い出すことも必要です。
本来であれば、クレーム専用に部署や人材を配置して対応するのが一番いい方法です。実際に大企業(大病院)は専属の部署や人材がいます。
クレームの漫画がありましたね。モーニングで読んでいました。クレームに対する勉強になりますよ。
前はOKだったのに、今回はNG。みたいなことはダメです。
でも実際には、全部の企業や病院で多くの人材にお金を使えるわけではありません。そんな時は必ず統一したルールを作りましょう。
問題が起こるケースとして多いのが、前回はOKだったのに今回はNG。
対応する部署や人で結果が変わるのは企業として良くありません。ダメなものはダメ。と言うルールの徹底が必要になります。
最終手段は、ダメな時は警察を呼びましょう。でしたw